FXの借金を返せない場合の対処法を解説|自己破産はできないのか?

FXで大損をした多額の借金は自己破産で解決可能?
  • 強制ロスカットが間に合わず、FXで大損をしてしまった!
  • FXで破産者が続出したというニュースを見たが、FXが原因の借金でも自己破産はできるの?

FXによる資産運用は、レバレッジを活用することで実際の資金額よりも大きな取引を行うことができるため、成功すれば高い利益を得ることができる可能性があります。
しかし、FXはハイリスク・ハイリターンな取引であるため、逆に失敗した場合には逆に巨額の借金を背負うことになることもあります。

FXでの借金問題は多額になりがちであるため、通常の労働収入だけでは返済が難しく、「借金を返すための追加の借金」に手を付けてしまいさらなるトラブルを引き起こす可能性があります。
もちろん、新たな取引によって借金を返そうとすることは、状況を悪化させる可能性が高いため注意が必要です。

そうした状況に陥った場合、借金問題を自力で解決することは難しいかもしれません。早急に専門家の助言を仰ぎ、適切な債務整理手続きを検討することが重要です。
特に、自己破産は多くの借金を0にすることができる一つの有効な手段として考えられます。

この記事では、FXの借金を返せない方がどのようにして借金問題を解決すれば良いのか?について、自己破産の手続きを中心に詳しく解説します。
FXのリスクや自己破産手続きの注意点を理解することで、適切な選択を行う手助けとなるでしょう。

FXの借金を自力で完済するのは困難

FXで作ってしまった借金について、どうにかして自分だけで返そうと考える方は多いです。しかし、これは現実的には非常に困難といえます。

その理由は以下のとおりです。

労働収入だけでは返済が追いつかない

FXのレバレッジ取引では、想定外に相場が急変動した場合、短期間で巨額の損失を被ってしまう可能性があります。
余裕資金の範囲であればあまり問題はありませんが、借金にまで至っている場合の事態は深刻です。

労働収入で地道に返すという手段もありますが、借金が多額に渡る場合には、労働収入だけでは返済が追いつかないケースがほとんどでしょう。

FXで負け分を取り返すのは非常に難しい

それならばFXで負け分を取り返せば良いのではないか、と考える方もいらっしゃるかもしれません。
しかし、それは危険なギャンブラーの思考に陥ってしまっていると言わざるを得ません。

FXで借金を背負う状態にまで至ってしまった場合、手元の資金はほとんどない状態になってしまっていることでしょう。

毎月の労働収入などからFXの元手を捻出するとしても、元手が非常に少ない状態からのスタートになってしまいます。

そこから借金を完済するところまで回復するためには、文字通り勝ち続けなければなりません。
しかし、その可能性はきわめて低いと言わざるを得ないでしょう。その後FXを続けたとしても、どこかで再び負ける可能性が高いと考えるべきです。

また、一度FXで失敗し借金を作ってしまう状況に追い込まれている方は、以下のような特徴があり借金をしてしまっている可能性があります。

  • 身の丈に合わない取引をしてしまう(資金管理不足)
  • 期待値の低い取引をしてしまう
  • 自分を過信してなかなか損切りをしない
  • ギャンブルの快感に捕らわれている

これらに心当たりのある方は、自分がFXをすると危険な性質であると疑った方が良いかもしれません。
パチンコ依存などと同じギャンブル依存症に陥ってしまうリスクもありますので、下記で説明する自己破産などにより一度借金をリセットして、自分を見つめ直すところから始めることがお勧めです。

FXの借金は自己破産で解決できる!

FXで多くの借金を作ってしまった場合には、弁護士に相談をして「自己破産」をすることがおすすめです。

自己破産の仕組みとは

自己破産とは?

自己破産とは、借金を返せなくなった個人の債務者が裁判所に申し立てて借金を全額免除してもらう方法です。

破産手続では、破産者の所有する高価な財産を(当面の生活に必要な一部の財産や生活必需品を除いて)処分する必要があります。そしてその換価された代金が債権者に対して公平に配当されます。
「借金を免除する代わりに、手持ちの財産で債権者に最大限の弁済をしてください」ということです。

この処分対象には口座預金も含まれますので、FX口座は裁判所によって処分されることがあります(ただし、自己破産を理由に証券会社が一方的に解約することはありません)。

しかし、不動産や高価な車などの目ぼしい財産がない場合、何も処分することなく破産ができるケースも多いです。

その後、免責(裁判所が借金の免除を認めること)を受けることで、破産者の借金は全額が免除されます。
なお、税金や国民健康保険料などの公租公課は免除されません。

このように自己破産は、裁判所を通す法的な手続きによって債務者を債務の負担から解放し、その生活を立て直す強力な制度と言えます。

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自己破産でFXの借金を全額免除可能

自己破産以外の債務整理手続きとしては、任意整理と個人再生があります。
任意整理と個人再生にもそれぞれメリットはありますが、借金の全額免除が認められるのは自己破産のみです。

繰り返しますが、FXで借金を作ってしまった場合、借金の総額は非常に大きくなっていることが多いでしょう。
そのため、FXで返せなくなった借金は自己破産をして全額免除してもらうことが、債務者にとって有効打となる可能性が高いです。

借金総額が大きく、減額するだけでは完済できない額にまで及んでしまっている場合には、まず自己破産が第一の選択肢となるでしょう。

自己破産の注意点とデメリット

自己破産は借金全額を免除する強力な債務整理方法ですが、その分デメリットもあることに注意が必要です。

まず、もっとも注意しなければならないのは、所有する財産が一部処分されてしまうという点です。
特にFXで借金を作ってしまった人は、それまではある程度収入があり、マイホームなどの資産を所有しているという場合もあるかもしれません。

その場合、自己破産をすると、住んでいるマイホームを手放さなければならず、自分や家族の生活に大きな影響が出てしまいます。

もしマイホームを手放さずに借金を減額したいという希望がある場合には、個人再生「住宅資金特別条項」の制度を利用するという手段もあります。
マイホームや高価な車など、手放すわけにはいかない資産があるという場合は個人再生手続の利用もご検討ください。

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なお、自己破産に限らず、債務整理をすると信用情報機関に事故情報が登録され、以降のあらゆる金融系の審査に通らなくなります(=ブラックリスト状態)。
貸金業者からの借入や銀行からの融資はもちろん、クレジットカードの利用・新規作成もできなくなってしまいますので、心配な方は詳細について弁護士などの専門家にお尋ねください。

FXの借金は免責不許可事由に該当

自己破産で免除されないのは、税金など国民全員に支払義務がある一部の借金のみです。
「FXやパチンコなどの賭博、浪費で作った借金は免除してもらえないのでは?」と思う方も多いですが、この心配は要りません。

しかし、FXで作ってしまった借金を自己破産により免責してもらいたい場合、「免責不許可事由」に該当するため、十分に注意する必要があります。

免責不許可事由とは?

破産手続きでは、破産者の債務全額の免責が認められることが原則です(=必要的免責)。
しかし、破産法252条1項各号には、破産者の免責を認めることが適当でない例として、必要的免責が認められないパターンが列挙されています。これを「免責不許可事由」といいます。

免責不許可事由の一つとして、以下の行為が挙げられています。

破産法252条1項4号
浪費又は賭博その他の射幸行為をしたことによって著しく財産を減少させ、又は過大な債務を負担したこと。

FXは、勝ち負けに対してお金を賭け、勝敗に一喜一憂するという意味では賭博に近い「射幸行為」ということができます。
つまり、FXで巨額の借金を作ってしまったことは、破産法252条1項4号の免責不許可事由に該当します。

したがって、FXで作ってしまった巨額の借金がある場合には、自己破産をしても必要的免責は認められません。

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初回は裁量免責が認められる可能性

ただし、免責不許可事由に該当して必要的免責が認められないとしても、裁判所の裁量によって免責が認められる場合があります。
これを「裁量免責」といいます。

破産法252条2項
前項の規定にかかわらず、同項各号に掲げる事由のいずれかに該当する場合であっても、裁判所は、破産手続開始の決定に至った経緯その他一切の事情を考慮して免責を許可することが相当であると認めるときは、免責許可の決定をすることができる。

実務上は、FXで借金を作ってしまった場合であっても、初回の破産であれば裁量免責が認められることがほとんどです。

もっとも、破産者としては裁判所に対して、「二度と同じ原因で借金を繰り返さない」という姿勢を見せる必要があります。
そのため、弁護士と相談をしながら、裁判所から行われる質問などに対して誠実に対応し、必要ならば反省文なども提出することが重要です。

2回目以降は裁量免責が認められない場合も

1回目の自己破産では免責不許可事由があっても免責を認められやすいですが、2回目以降の自己破産をする場合、裁量免責の判断がいっそう厳しくなります。
特にFXの常習性がある人は、また同じ失敗を繰り返して再び借金を背負ってしまう可能性があるでしょう。

さらに、1回目の自己破産で免責が確定してから7年以内に再び自己破産をした場合、射幸行為に関する免責不許可事由とは別の免責不許可事由にも同時に該当してしまいます。

破産法252条1項10号
次のイからハまでに掲げる事由のいずれかがある場合において、それぞれイからハまでに定める日から七年以内に免責許可の申立てがあったこと。
イ 免責許可の決定が確定したこと 当該免責許可の決定の確定の日

このように複数の免責不許可事由が存在する場合には、裁量免責が認められにくくなります

ただでさえ2回目以降の自己破産では裁量免責が認められにくくなる上、それに加えてFXの失敗を全く反省していないと裁判所に捉えられてしまうと、破産者にとっては非常に不利な状況になってしまいます。

1回目の自己破産で裁量免責を認めてもらうことができたら、FXから足を洗い、同じ失敗を繰り返さないように努めることが賢明でしょう。

まとめ|FXの自己破産は弁護士に相談を

今回はFXでの大損を原因とする借金の解決方法について解説してきました。
FX取引に失敗した場合、借金を返すことが非常に困難になってしまいますので、何らかの対処をする必要があります。

FXの借金の支払いができず自己破産を検討する際は、弁護士に相談をすることをおすすめします。

自己破産を行う場合、裁判所に対して破産手続開始の申し立てを行う必要があります。
債務者が一人で申し立ての準備をするのは大変ですので、法律の専門家である弁護士に相談するのがおすすめです。

また、自己破産をする際には財産が処分されてしまうこと、免責不許可事由があることなど、注意しなければならない点があります。

弁護士に相談をすれば、「自己破産に成功する見込みはあるのか」「自己破産の他にもっと他に良い手段はないか」など、借金問題を解決するための最適な方法についてアドバイスを受けることができます。

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阿部 由羅 弁護士
監修・執筆
阿部由羅(あべ ゆら) 弁護士
ゆら総合法律事務所・代表弁護士。西村あさひ法律事務所・外資系金融機関法務部を経て現職。一般民事から企業法務まで、各種の法律相談を幅広く取り扱う。webメディアにおける法律関連記事の執筆・監修も多数手がけている。
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