「押し貸し」は闇金業者が好んで使う貸金商法です。押し貸しをしてくるような悪徳業者への対応は、弁護士・司法書士などにす…[続きを読む]
借りてないのにヤミ金から電話が来た!闇金のカラ貸し詐欺
- 借りてないのにヤミ金から電話があったらどうする?
- 闇金から身に覚えがない請求を受け、無視していたらしつこく取り立てをされて困っている。
- 闇金の「カラ貸し」の被害に遭ってしまったが、どう解決すれば良い?
闇金業者(ヤミ金融)は「カラ貸し」という手口で利用者(元利用者)に電話をかけ、お金を搾り取ろうとしてくることもあります。これは、借りていないお金の返済を迫る、振り込め詐欺や架空請求詐欺に似た手口です。
この記事では、近年増えてきている闇金によるカラ貸しについて解説します。
闇金業者から身に覚えのない請求を受けている場合、借りていないはずなのに返済を請求される場合の対処法を知っておきましょう。
目次
身に覚えがない請求がくる「カラ貸し」とは
カラ貸しの手口
カラ貸しとは、過去に闇金を利用していた人や、既に闇金を利用していて借金の返済に手が回らなくなっている利用者を主なターゲットにして、借りてもいない人に「お金を返済しろ」と電話で取り立て・請求を行うことです。
闇金業者は、番号を知っている利用者の口座に勝手にお金を振り込んだり、完済直前のタイミングに無理矢理現金を渡したりして強制的にお金を貸し出す「押し貸し」を行うことがあります。
金利を膨らませて長期的にお金を回収するために、押し貸しにより追加で借金を作らせるのです。
一方のカラ貸しは、借りていないお金の返済を迫られるという意味で、振り込め詐欺や架空請求詐欺とほとんど同じ手口と言えるでしょう。
闇金は、過去に闇金を利用し完済した人に「○○万円の返済がまだ行われていません」などと電話をかけたり、ダイレクトメールやSNSで連絡をとってきたりすることがあります。また、現在闇金を利用して返済に追われている方にも、同じような内容で電話をかけます。
なぜカラ貸しに払ってしまうのか?
闇金に手を出してしまう人は、複数の闇金から同時お金を借りているケースが多いです。よって、「どこから、いくら借りているか」が分からなくなっています。
こうなると、現在本当に借りていると勘違いしたり、「もしかしたら返し忘れていたかもしれない」と考えたりしてしまうのです。
「本当に借りたのかな?」と疑問に思っても、「こっちが嘘をついているというのか」と恫喝されたり、「家族に代わりに返済させるぞ」「会社(勤務先)に請求するぞ」と脅されたりすると、屈して支払ってしまうことがあるでしょう。
カラ貸しはお金に困っている人の心理に漬け込んだ非常に悪質な手口と言えます。
【個人情報を渡してしまった場合、キャンセル料などを請求されるケースも】
闇金を一度でも利用したり、申し込み段階までいってキャンセルしたりすると、住所・名前・電話番号などの個人情報が闇金のネットワークに流出し、利用したこともない闇金から電話がかかってきて、「手数料・キャンセル料を支払え」と言われることがあります。また、闇金業者と関わりのある出会い系サイトやアダルト系サイトに登録した個人情報が流出し、「利用料・手数料を支払ってください」などの電話がかかって来ることもあるようです。
必要もないのに何かにつけてお金を回収しようとして来るため、これもカラ貸し(架空請求)の手段の一種と考えて良いでしょう。
闇金のカラ貸し詐欺への対策
無理矢理お金を貸し付けて利息を貪る「押し貸し」と違い、カラ貸しは融資をする必要なくお金を請求できるため、闇金側にとっては非常に効率が良い手口と言えます。
このようなカラ貸しの請求に遭った場合、どのように対応するべきなのでしょうか。
お金は借りていないと毅然とした態度を貫く
カラ貸しの手口としては、たくさん借りていそうな人に対して無差別に電話をし「返済しろ」と要求してきます。その中でも、返済額を把握しておらず「もしかしたら借りているのかも」と慌ててしまうような人から回収できれば良いわけです。
よって、利用者が断固として「借りていない」と主張を続ければ、貸した事実のない闇金は請求を諦め、すぐに次のターゲットに移行する可能性が高いです。
返済額や残高はしっかりメモし、借りていないものは借りていないとしっかり断るようにしましょう。いくら取り立てが厳しいからといっても、絶対に支払ってはいけません。
とは言え、個人情報が闇金のネットワークに流出しているのであれば、別の闇金業者から次々に電話がかかってくる可能性が高く、中には何度断っても脅しを止めない執拗な闇金業者もいるでしょう。
このような場合、以下の通り弁護士や司法書士にご相談ください。
弁護士・司法書士に相談し闇金との関わりを断つ
先述の通り、カラ貸しを行う闇金業者は「誰かから回収できれば儲け物」程度に考えているので、確固たる姿勢で断れば請求は止む可能性が高いです。
しかし、一度カラ貸しに支払ってしまったり、今も闇金からお金を借りていたりしてしつこい督促電話が止まない場合は、弁護士や司法書士に相談しましょう。
弁護士・司法書士が間に入れば、ほとんどの闇金はこれ以上回収できないと判断して債務者から手を引きます。闇金のような違法な金利でお金を貸し付けている業者に借金を返済する義務はなく、弁護士・司法書士はこれを専門家の観点から主張することで、闇金との関係を断ち切ってくれるのです。
また、仮に本当にお金を借りている場合でも、闇金などの違法業者から借りたお金を返す義務はありません。
これについても、弁護士や司法書士は毅然とした態度で主張してくれます。
詐欺行為ならば警察に相談も可能
「闇金からお金を借りてしまい、返済に苦しんでいる」というようなトラブルだけでは、残念ながら警察は動いてくれません。
というのも、警察には「民事不介入」という原則があり、お金の貸し借りという私人間の紛争については介入しないからです。
しかし、これがカラ貸しであったならば話が別です。カラ貸しは詐欺行為であり、れっきとした刑事犯罪行為と言えます。よって、証拠とともに警察に通報すれば捜査をしてくれる可能性があります。
闇金に借りるのは危険!弁護士・司法書士へ相談を
警察以外にも、闇金問題全般は弁護士・司法書士に交渉を依頼することがお勧めです。
弁護士・司法書士が間に入って窓口となれば、ほとんどの闇金はこれ以上お金を回収できないと判断して債務者から手を引きます。
闇金のような違法な金利でお金を貸し付けている業者に借金を返済する義務はなく、弁護士・司法書士はこれを専門家の観点から主張することで、闇金との関係を断ち切ってくれるのです。
もちろん、カラ貸しについても同様です。
そもそも貸していないお金の返済を請求するのは詐欺行為ですので、裁判になったら闇金側が確実に負けることになります。悪徳業者は法律の専門家に太刀打ちできないのです。
お困りの方は、闇金問題に強い弁護士・司法書士にぜひご相談ください。
もちろん、借金問題に強い弁護士・司法書士ならば、返済が困難な現在の状況について債務整理のアドバイスを受けることもできます。