街金とは｜お金を借りたらやばい？闇金との違いは？

「審査が甘い街金」「ブラックokで即日融資の街金」などという広告を見たことがある方もいらっしゃるかもしれません。

このような謳い文句は闇金業社がよく利用するもので、街金に対して危ないイメージをお持ちの方も多いでしょう。

しかし、「街金」の本来の意味は「地元（街中）の消費者を対象にした中小規模の消費者金融（町金融）」です。
消費者金融やサラ金と同義の業者であるため、街金だからといって必ずしも危険・危ないというわけではありません。

とはいえ、闇金が街金を騙って営業をしていることも多いのが実情です。
利用者としては、知らないうちに闇金から借りないよう、正規の街金と見分ける術を知っておくべきと言えます。

本記事では、「街金とは何か？闇金と街金の違いは何か？」について詳しく解説します。

街金とは？

「街金」とは、街中で営業している中小規模の消費者金融のことを言います。 街の金融屋という意味で、「街金」と呼ばれるようになりました。

消費者金融としては「アイフル」「レイク」「プロミス」などが有名ですが、街金はそのような大都市に進出している大手の業者ではなく、街中で雑居ビルを借りて営業している中小企業と考えて差し支えありません。

サラ金と街金との違い

消費者金融は、過去は主にサラリーマンを対象に融資をおこなっている業者が多かったため、「サラリーマン金融＝サラ金」と呼ばれていました。

現在では、女性を含めたパート・アルバイト、自営業者などもお金を借りることが増えたため、この「サラ金」という呼称は用いられることは少ないですが、「サラ金」も「街金」も消費者金融です。

規模の違いはあれど、利用者にお金を貸す企業という意味で違いはありません。

闇金と街金との違い

闇金は、違法に貸金業を営んでいる悪徳業者で、その多くは出資法に定められた上限金利を超えた利率で貸金業を行っています。
また、国または都道府県知事へ「貸金業者」として登録をせず、督促・取り立てが過激なことでも知られています。

「街金」は、確かに利息が高いこともありますが、正規の業者であれば法定の上限を超えた利率での貸付は行いません。
出資法と利息制限法で定められている金利の上限は年20%です。

闇金は、年利換算で数千％にもなる金利でお金を貸すこともあります。
利息だけで借りたお金の何倍にもなってしまうので、借金が長期で返済できなくなり、利用者はどんどん追い詰められて困窮していくのです。

闇金のような街金である場合、借りたらやばいと言えるでしょう。

このように、街金と闇金には大きな違いがありますが、現在では闇金が街金を名乗ることもあり、利用者としては誤ってお金を借りないように注意する必要があるでしょう。

街金と闇金の見分け方

それでは、やばい街金、すなわち闇金と、正規の街金を見分けるにはどうすれば良いのでしょうか。

貸金業者として登録しているか

貸金業を営む者は、貸金業法第3条による登録を受けなければなりません。
登録を受けない者は貸金業を営んではならず（第11条1項）、これに違反した場合には、10年以下の懲役若しくは3,000万円以下の罰金刑に処されます。

闇金はこの登録を受けていないことが多くありますので、お金を借りようと思った業者が登録業者であるかどうかを、以下の「登録貸金業者情報検索サービス」で調べるようにしましょう。
この検索サービスに引っ掛からなかったら闇金の可能性が高いです。

• 登録貸金業者情報検索サービス（金融庁）

どうしても心配でしたら、財務局又は都道府県へ最新情報を確認することもお勧めです。

また、当サイトでも、闇金電話番号検索ツールを導入し、毎月データベースを更新しています。闇金が利用している電話番号が多く登録されていますので、広告にある番号などで一度ご確認ください（毎月更新はしていますが、闇金は日々連絡先を変えていますので、データベースの情報を鵜呑みにしないようご注意ください）。

利率は出資法の範囲内か

出資法と利息制限法で定められている金利の上限は年20%です。
正規の業者ならば、通常年18~20%の範囲内で貸付を行なっているでしょう。

一方、闇金では10日単位で利率を設定していることが多いです。よく使われるのは「トイチ」「トサン」「トゴ」という単語ですが、これはそれぞれ「10日で1割」「10日で3割」「10日で5割」といった利率を表しています。

このように表現されると年利に換算するのが難しいのですが、実際に計算をしてみると、「トイチ」では年利365％、「トサン」では年利1,095%、「トゴ」では年利1,825%となります。

「トイチ」「トサン」「トゴ」で5万円を借りた場合の返済額を表したのが、次のチャートです（複利の場合）。

このように、闇金で借りると莫大な利息がのし掛かってくることがわかります。
「街金からお金を借りたが、金利が高すぎる気がする」という場合は闇金を疑うべきでしょう。

関連記事

闇金の金利相場と利息計算｜違法金利トイチ・トサン・トゴとは？

闇金からお金を借りると瞬く間に返済が滞ってしまいます。その理由は、高すぎる金利にあります。闇金の金利相場と利息の計算…[続きを読む]

連絡先がはっきりしているか

貸金業を営む場合は、金融庁や自治体に固定電話の番号を登録することが義務付けられています。
しかし、闇金は足がつかない携帯電話を利用して利用者と連絡をとることが多いです。

そこで、街角やインターネット上の広告や、担当者との連絡先に、携帯電話・スマホの番号を活用している場合は要注意です。
番号の最初が『090』『080』『070』の場合は、特に「090金融」と呼ばれ、闇金の一種として警戒が呼びかけられています。

現在では、ほとんどの闇金が特定の店舗や事務所、固定電話を持たずに、携帯電話で利用者とやり取りをしていますので、090金融＝闇金全般と考えても差し支えないでしょう。

現在では、LINE上で実際の貸し付けから取り立てまでを行う「LINE闇金」も横行していますのでご注意ください。

関連記事

090金融とは｜闇金の一種！悪質な手口・勧誘方法

この記事では、闇金の一種である「090金融」について解説していきます。法外の金利を設定し、債務者に長期に渡り返済を促…[続きを読む]

関連記事

LINEで貸付・取り立て！？LINE闇金被害は掲示板の個人間融資から

この記事では、知らずにLINE闇金からお金を借りてしまって困っている方に解決方法を解説します。LINE闇金とはLIN…[続きを読む]

広告内容が怪しくないか

「審査が甘い街金」「ブラックokで即日融資の街金」「審査なしで絶対借りれる街金」などの広告には要注意です。
特に「ブラックok」「審査なし」「絶対借りれる」は、闇金がよく使う謳い文句です。

闇金は、合法的な金融業者から融資を断られてしまった人をターゲットにしてお金を貸し出します。
例えば、今の借金を長期滞納したり、過去に債務整理をしたりしてブラックリストに載ってしまって他からお金を借りられない人が、藁にも縋る思いで闇金に頼ってしまうのです。

正規の街金であれば、貸し倒しのリスクを考えてお金を貸し出します。「ブラックok」や「審査なし」は通常あり得ない待遇なのです。
なんとなく怪しいと思ったら、お金に困っていてもその業者には手を出さないようにしましょう。

お金に困っているなら街金ではなく債務整理も検討を

ブラックリストに載っていたり、既に上限額までお金を借りていたりして、正規の消費者金融からお金を借りられない場合、「街金」を謳う闇金業社に誘惑されてしまうことがあります。
しかし、闇金と接触するのは大変危険です。場合によっては周りの人々や勤務先までトラブルが発展し、借金問題がさらに拡大してしまうでしょう。

もし現状お金に困っているならば、怪しい街金に頼るのではなく、弁護士や司法書士にご相談ください。
専門家のサポートのもとで債務整理を行えば、今ある借金の返済が格段に楽になる可能性があります。

なお、街金が全て危険かと言えば、そのようなことはありません。しっかりと貸金業法に基づく登録をしている正規の街金も多く存在します。
違法な業者からお金を借りないよう、本記事を参考にして信頼できる街金を見分けていただければと思います。