借金300万円を任意整理で減額すると月々の返済額はいくらになる?
「気がついたら借金が300万円に増えていた」という場合、最もおすすめする方法は「弁護士や司法書士に依頼して債務整理を…[続きを読む]
生活費や医療費のほか、ギャンブルや浪費などの理由で消費者金融・銀行・クレジットカードなどの借金が嵩み、いつの間にか負債が300万円にまで膨れてしまうケースは少なくありません。
そして、厚生労働省が2020年の発表した調査によると、20代後半の平均手取り額は20万円ということです。
また、現在借金をしている人の割合も決して低くなく、世論調査によると20代で借金をしている人の割合は約40%です(令和2年)。
最初の方は軽い気持ちで「すぐに返せるだろう」と思っていても、借金が癖になってしまい300万円ほどにまで膨らんでしまうと「そろそろやばいかもしれない」「自力で返済できるのだろうか」と不安を感じる方も多いです。
借金はなんとか自力で返したいと思うものですが、果たして、300万円の借金は手取り20万円で返済することができるのでしょうか?
もし自力返済をしたい場合、何年かけて返済すれば完済となるのでしょうか?
自力返済成功のコツや返済が困難な場合の対応方法と一緒に解説していきます。
目次
早速ですが、「手取り20万円で借金300万円は返済可能なのか?」を客観的な数字から考えてみます。
結論から言うと、手取り20万円で借金300万円を自力返済するのは困難と言えます。
借金の元金300万円ならば、これを分割で返済していくうちに利息がかかります。300万円の借金の法定利息は15%です。
また、手取り20万円は、年収に直すと240万円程度でしょう(ボーナスなしの場合)。
手取りの年収よりも借金の元金の方が多いという状態ですので、完済をするには長期に渡り安定した収入を得ながら毎月しっかりと返済を続けなければなりません。
では、手取り20万円ならいくらの借金が自力返済可能なのかというと、目安にできるのは「年収の1/3」という数字です。
手取り20万円ならば、年収は約240万円ですので、その1/3である80万円が自力返済できる借金総額の目安です(もちろん、ボーナス等があるならば金額は変動します)。
もう一つの目安として、「毎月の返済額が月収の1/3以内」というものがあります。
例えば、月収20万円ならば、毎月の返済額はその1/3である6.6万円程度が自力返済のボーダーラインということになります。
現在手取り20万円で7万円以上の借金を毎月返済しているならば、それは生活が非常に逼迫しているという状態でしょう。
「借金がいくらだとやばいのか」「300万円は何年で返済できるのか」というのは、上記のように収入や支出など個人の事情によって異なります。
同じ300万円の借金でも、月収50万円を超える人と、月収15万円程度の人とでは、感覚が大きく異なってくるでしょう。
まとめると、借金300万円ならば以下のような方は自力で返済ができる可能性があります。
反対に、上記に当てはまらないならば300万円という数字はもはや支払不能状態と言えるため、1日でも早く弁護士や司法書士に相談することをオススメします。
とはいえ、「○年の分割ならば自力でも返済できるかも」という目処が立つ方でも安易な決断は危険です。
返済の途中で怪我や病気をして収入が途絶えてしまう可能性や、家族の医療費が発生して出費が更に嵩んでしまう可能性も0ではありません。
では、仮に借金300万円を手取り20万円の人が返済するには、返済まで何年かかるのでしょうか。
以下では、金利15%で300万円を借入した場合について、返済のシミュレーションをしてみます。
返済期間 | 毎月の返済額 | 支払利息 | 総返済額 |
---|---|---|---|
1年 | 270,775円 | 249,293円 | 3,249,293円 |
300万円を1年で返済しようとする場合、支払利息は少なくなりますが、毎月27万円以上の返済が必要です。
これは手取りの20万円をゆうに超えますので、現実的に見て返済は不可能と言えます。
返済期間 | 毎月の返済額 | 支払利息 | 総返済額 |
---|---|---|---|
2年 | 145,460円 | 491,023円 | 3,491,023円 |
300万円を2年で返済しようとする場合、毎月約14.5万円の返済が必要です。
手取り20万円から返済額を差し引くと5万円ほどしか残りませんので、家賃や光熱費、生活費を考えたらこの状態で2年間生活をするのは困難と言えるでしょう。
返済期間 | 毎月の返済額 | 支払利息 | 総返済額 |
---|---|---|---|
3年 | 103,996円 | 743,835円 | 3,743,835円 |
300万円を3年で返済しようとする場合、毎月約10万円の返済が必要です。
ここまで来ると、しっかりと節約を続ければ自力返済も不可能ではない数字と言えるかもしれません。しかし、厳しい生活となるのは変わりありませんし、3年の間に自分や家族の病気・怪我で出費が増えるなどの不測の事態が起きる可能性は0ではありませんので、依然として厳しい返済プランです。
返済期間 | 毎月の返済額 | 支払利息 | 総返済額 |
---|---|---|---|
5年 | 71,370円 | 1,282,135円 | 4,282,135円 |
300万円を5年で返済しようとする場合、毎月約7万円の返済が必要です。
これならば毎月の返済額が月収の1/3近くに収まりますので、「頑張れば自力返済が望める」プランでしょう。
ただし、300万円の借金を5年かけて返済することにより発生する利息は約130万円です。
借りたお金は300万円なのに、その半額に迫りそうなほどのお金を余分に支払うことになるのです。
以上により、借金300万円を手取り20万円の人が返済するには5年返済がおすすめです。
しかし、これは裏を返せば、5年に渡り継続して毎月7万円を支払い続けなければならないということですし、130万円にも上る利息を追加で支払う必要もあります。
借金300万円を手取り20万円のまま自力返済しようとすると、現実的な返済プランは5年という長期の計画が必要になります。
しかし、5年間頑張って完済をしても、最終的に支払う総額は利息により約430万円となり、大きな損をしてしまうことになるでしょう。
なんとか自力で返そうとして単発バイトや副業をし過ぎるのもおすすめできません。
借金返済のために節約をすることは大事ですが、一日数万円の単発バイトをするだけで300万円の借金を返済に近づけることは現実的ではありません。「簡単に収入を増やせる」と吹聴するバイトは、詐欺や個人情報の悪用が目的である可能性すらあります。
そこで、手取り20万円で借金300万円を抱えている人にお勧めする借金返済方法があります。それが「債務整理(さいむせいり)」です。
債務整理は、個人が債務(借金)を減額・リスケジュールすることにより整理し、返済の負担を軽減するための手続きです。経済的な困難に直面して借金の返済が困難になった場合や、自力返済ができないほどに借金が膨らんでしまった場合に選択することができます。
300万円の借金は、以下のような債務整理方法で解決ができる可能性があります。
診断後は何度でも相談無料
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任意整理は、債務者と債権者が直接話し合って返済計画について新たな合意を結ぶ手続きです。通常は弁護士や司法書士が債務者の代理人となり、将来利息のカットをした上で3〜5年の分割払いをする内容で合意を目指します。
仮に借入額300万円、利息15%、月々の返済額は10万円の状態で任意整理をして、5年(60ヶ月)払いで話をまとめたとします。こうなると、カットされる利息は76.8万円となり、月々の返済額は5万円になります。
毎月の返済額が半減されるため、日々の暮らしが楽になるのは間違いないでしょう。
個人再生は、借金を元本から大きく減額し、原則3年で分割払いをすることを裁判所に認めてもらう手続きです。無事に完済ができれば、減額された分の借金はそのまま免除となります。一方で自己破産のような財産の処分は必要ないため、債務者にとってメリットが大きい手続きです。
裁判所を通す複雑な手続きで、必要書類も多いため、個人再生を遂行するには弁護士の協力が必要不可欠とも言えます。
また、借金を圧縮した後の新たな返済計画についても、裁判所の許可を得るために弁護士と協力して作成する必要があります。
300万円の借金ならば、法律で決められている最低弁済基準額は100万円です。よって、個人再生により借金300万円が100万円にまで減額される可能性があります。
しかし、自己破産をした際に処分される車や預貯金・現金などの手持ちの資産の合計が100万円を超えるならば、返済額は100万円よりも高額になることが考えられます。
自己破産は、借金が支払不能であると裁判所に認めてもらうことにより、借金を全て免除してもらう手続きです。
成功すれば税金や国民健康保険料、養育費などの一部の負債を除き、今ある借金が0円となります。
自己破産の条件は、「借金の支払いができない状態」であることです。よって、借金が300万円でも問題なく自己破産を申し立てることができます(免責不許可事由の有無や費用の支払いなどの他の条件は存在します)。
自己破産の減額効果は絶大ですが、財産の一部処分や資格制限などのデメリットも存在しますので、一度弁護士にアドバイスを受けるようにしましょう。
借金300万円を無理なく返済するには、上記で説明した債務整理をすることがお勧めです。
手取り20万円で300万円の負債を自力返済するのは非常に困難ですので、お困りならば弁護士・司法書士の手を借りて借金問題を早期に根本から解決することを目指しましょう。
なお、債務整理は、個々の状況によって適した手続きが異なります。同じ300万円の借金でも、返済にいくら回せるか(生活に必要な支出はいくらか)、債権者の数はどれくらいか、どのような資産を所持しているか等により、最適な債務整理方法は個々で異なるでしょう。
よって、債務整理については専門家である弁護士や司法書士に相談することが重要です。
借金300万の解決方法として、ネット上では「副業やバイトで収入を増やす」「おまとめローンを利用する」などの方法を勧めているケースがあります。
しかし、これらの方法はいずれもリスクを伴いますし、借金問題を根本から解決できるものではありません。
どのような理由の借金であっても、300万円に膨らんだ負債でお悩みならば、一度弁護士や司法書士に相談をしてみてください。
任意整理、個人再生、自己破産など、借金を合法的に解決できる方法は複数存在します。
借金苦で悩んでいる方は、一度弁護士事務所・司法書士事務所にご相談ください。
最後に、300万円の借金に強いおすすめの事務所をご紹介します。
いずれも債務整理・借金問題解決の実績が豊富な事務所ですので、お困りでしたら一度ご相談してみてはいかがでしょうか。
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