借金500万円はやばい?自己破産?何年で返せるのか

500万円の借金はやばい?自己破産?何年で返せるのか

一般的には「500万円の借金」は大きな金額です。それだけの金額を借りることは、返済に関して大きな負担をもたらす可能性があります。

500万円は、そのままの状態で毎月の返済計画を立て計画的・継続的に返済していくことが困難な金額です。
後で詳しく説明しますが、仮に5年かけて完済をしたいと考えた場合でも、毎月の返済額は11万円以上となります(実質年利15%の場合)。

とは言え、そんな500万円という高額な借金であっても、解決する方法や支援を受ける手段はあります。むしろ重要なのは、問題を放置せず早めに対策を取ることです。

この記事では、500万円の借金は何年で返せるのかを検討した後に、現実的な借金解決方法である「自己破産」についてご紹介します。

500万円は何年で返せる?完済までのシミュレーション

100万円でも、300万円でも、500円でも、借金を完済しようとするならば、まずは以下のような手順で返済計画を立てる必要があります。

  1. 借金の全体像を整理する
    借入額、金利、返済期間、月々の返済額などを確認します。複数の会社から借りている場合は全て洗い出しましょう。
  2. 収入と支出を分析する
    家計簿をつけるなどして、自分の収入と支出を詳しく分析します。毎月の収入と固定費(家賃、光熱費、食費など)の他に、娯楽費などの可変費も考慮に入れます。必要な支出と無駄な支出を区別し、返済に回すための余剰分を見つけましょう。
  3. 返済目標を設定する
    返済の目標を具体的に設定しましょう。返済期間や金利を考慮した上で、収入に見合った範囲で月々の返済額を設定します。
  4. 返済計画の実行
    毎月の返済額を確実に支払っていきます。返済の進捗状況をご自身でしっかり把握することが、計画の修正や調整が必要な場合に早めに対応するコツです。また、返済中は無駄な支出を削減したり、追加の収入源を探したりする努力が必要なケースもあります。

上記だけを見れば「しっかりと計算さえすれば、自分にも計画返済ができそう」などと考えるかもしれません。
ニュースやバラエティ番組では1000万円以上の借金を抱えた方が取り上げられることもありますので、500万円の借金は時間をかければ完済できそうに思えてしまうでしょう。

しかし、そう簡単には行かないのが現実です。
500万円の返済の難しさを知るために、借金の返済シミュレーションをしてみましょう。

1年〜5年の分割返済計画

以下のシミュレーションは、借金500万円の返済を、実質年利15%で行なう場合を考えたものです。

返済期間が長い場合、借金の残高に対して長期間にわたって利息が発生するため、総返済額が増えることになります。
逆に、返済期間が短い場合、利息負担が軽減されることになります。

返済期間 毎月の返済額 支払利息 総返済額
1年 451,000円 415,743円 5,415,743円
2年 242,000円 820,028円 5,820,028円
3年 173,000円 1,242,713円 6,242,713円
4年 139,000円 1,681,997円 6,681,997円
5年 118,000円 2,164,064円 7,164,064円

こう見ると、いくら利息を節約したいとは言え、500万円の借金を1〜2年で返済するのは不可能でしょう。
1年ならば毎月約45万円、2年ならば毎月約23万円を返済しなければなりません。

3年〜4年の場合も同様で、毎月の返済額は14万円〜17万円ほどになるので、これを継続的に支払う生活は厳しいと言わざるを得ません。

「なんとか頑張れば毎月10万円は支払えるだろうから、5年の分割払いなら!」と考えても、返済の途中で自分や家族や病気になって急な出費が発生したり、給料が減ったりする可能性は0ではありません。

借金の完済を目指すには、返済額と利息のバランスを考慮し、返済能力に合わせた適切な返済期間を選択することが重要なのですが、500万円もの借金を返すとなると、月々10万円以上の返済と、高額な利息の支払いがどうしても必要になるのです。

「任意整理」をした場合の毎月の返済額

任意整理(にんいせいり)は、借金問題を解決するための債務整理に含まれる一つの手段です。借金返済に困難を抱えている方が、債権者(お金を貸した側)との間で任意の交渉をして合意を形成し、利息・遅延損害金のカット、返済条件の変更などを行うことを指します。

債務者は債権者に対して返済能力に見合った新たな返済計画を提示し、債権者はそれに同意するかどうかを検討します。合意が成立した場合、新たな返済条件が確立されます。
弁護士や司法書士に交渉をお願いすれば、多くの場合、将来発生する利息や遅延損害金をカットしてもらった上で、3年〜5年間の分割払いで借金を返済していく方向で交渉をまとめてもらえるでしょう。

任意整理をした場合の500万円の支払い計画

返済期間 毎月の返済額 支払利息 総返済額
3年 13.9万円 0円 5,000,000円
5年 8.3万円 0円 5,000,000円

3年での完済が厳しいことは変わりありませんが、任意整理で利息をカットした上で5年の返済という内容で合意ができれば、毎月の返済額は8万年代まで抑えることができます
弁護士や司法書士の手腕によっては元本(返済総額)も減額できる可能性は0ではありませんので、一定の収入があるならば任意整理も500万円の返済手段として一考できるでしょう。

入力情報
借金減額シミュレーション(借金減額診断)は、現在の借金額、金利、毎月の返済額を入力することで、任意整理で具体的に借金…[続きを読む]

500万円の借金は自己破産できる!

自己破産とは?

自己破産は、借金の返済が事実上不可能であることを認められた場合に、裁判所の許可を受けて債務(借金)を免除してもらう手続きです。
自己破産において、債務者は所有する大きな資産(不動産や高価な車など)を処分され、債権者に分配されます。債権者に最大限の配当をした後、残りの借金について支払義務が免除されるのです。(当面の生活に必要な財産は手元に残せますのでご安心ください。)

自己破産は、将来的な借金の支払義務がなくなる唯一の債務整理方法です。500万円という多額の借金に悩んでいるならば、これを0円にできる自己破産をする意義は大きいと言えるでしょう。

自己破産は法的な手続きであり、専門的な知識や法律の理解が必要です。手続きを利用する際は弁護士などの専門家にご相談ください。

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[電話受付]平日 9:00~21:00 土日祝 9:00~19:00

なお、自己破産をしても、税金や国民健康保険料など、公租公課や一部の借金は免除されません
これらの料金を滞納しているならば、別途市役所などに分割払い等の相談に行くことになります。

自己破産にデメリットはある?

借金を0にするという絶大な効果を持っているだけあり、自己破産にはいくつかのデメリットがあります。
しかし、デメリットについて理解し、慎重な考慮と専門家のアドバイスを受けることで、大きな障害はなく500万円の借金を解決できるでしょう。

  • ブラックリストへの登録
    自己破産は、債務者の信用情報に長期間影響を及ぼします。自己破産したというの情報は「信用情報機関」に登録され、その情報は5~7年ほど残ります。これにより、将来の借り入れやクレジットカード作成の際に審査に通らなくなることが予想されます。
  • 財産の処分
    自己破産手続きでは、債務者の所有する財産の一部が処分されます。ただし、99万円以下の現金や、生活に必要な一定の財産は保護されるため、自己破産後の生活に不安を抱く必要はありません。
  • 資格制限
    自己破産手続き中は、特定の職業において制限を受ける可能性があります。例えば、士業や公務員などは自己破産中に就くことができず、手続中は休職や部署移動の必要が出てくるかもしれません。この点は弁護士などにお尋ねください。

ただし、最初の「ブラックリストへの登録」については、これをデメリットとするかどうかは考え方にもよります。「借金癖や借金体質から抜け出す期間」と前向きに捉え、実際に借金生活から抜け出せば、その後の人生で借金による失敗を回避できるようになるかもしれません。

借金500万円と自己破産に関するよくある質問

借金500万円は何年で完済できる?

以下は、金利15%で500万円を借入した場合についての返済シミュレーションです。

返済期間 毎月の返済額 支払利息 総返済額
1年 451,000円 415,743円 5,415,743円
2年 242,000円 820,028円 5,820,028円
3年 173,000円 1,242,713円 6,242,713円
4年 139,000円 1,681,997円 6,681,997円
5年 118,000円 2,164,064円 7,164,064円

この表を見ると、仮に5年かけて完済をしたいと考えた場合でも、毎月の返済額は11万円以上となります。毎月10万円以上を何年間も支払い続けるのは困難でしょう。
逆に、返済期間を短くすることで利息負担を減らす場合、月々の返済額は大きく増えます。

500万円を自力で完済することは、月々の返済額と利息を見てもたいへん困難であることがわかります。

一方、「任意整理」に成功すれば、その後の返済額は以下のようになります。

返済期間 毎月の返済額 支払利息 総返済額
3年 13.9万円 0円 5,000,000円
5年 8.3万円 0円 5,000,000円

3年での完済が厳しいことは変わりありませんが、任意整理で利息をカットした上で5年の返済という内容で合意ができれば、毎月の返済額は8万年代まで抑えることができます
難易度は高いですが、弁護士や司法書士の手腕によっては元本(返済総額)も減額できる可能性は0ではありませんので、一定の収入があるならば任意整理も500万円の返済手段として一考できるでしょう。

借金はいくらになるとやばい?

借金の重大度は、返済能力は収入や支出と密接に関連しています。
同じ500万円の借金でも、月収30万円を超える人と、月収15万円程度の人とでは、「やばいかどうか」の感覚は大きく異なってくるでしょう。毎月の返済額を賄える収入や予算を持っているかどうかを評価する必要があります。

一般人にわかりやすい一つの目安としては、債務額が月収の20倍以上」「毎月の返済額が【月収-家賃】の3分の1以上」というケースでは、もはや支払不能状態と言えるため、1日でも早く弁護士や司法書士に相談して自己破産を検討することをオススメします。

なお、借金が100万円以下でも、「生活が苦しい」「滞納を続けてしまいそう」ならば交渉の余地があります

本格的な支払い不能に陥ってしまう前に、弁護士や司法書士にご相談ください。

ギャンブルによる500万円の借金は破産できる?

結論から言えば、できます。
パチンコ、パチスロ、競馬などが原因の借金でも、「裁量免責」によって自己破産に成功している事例は数多くあります。

ギャンブルが原因の借金は「免責不許可事由」と呼ばれ、免責が認められない=借金を0にする許可が下りないということになるのですが、このような場合でも、裁判所が「この程度の事情なら免責しても問題ないだろう」「十分反省をしているから、今回は免責を許可しよう」と、独自の裁量で判断して借金を0にできる制度が「裁量免責」です。

裁量免責を得るために、自己破産手続き中は、裁判所の手続きに積極的に協力してください。新しい借入やギャンブル、浪費を行わないことはもちろん、必要書類などは素早く提出して、生活を更生させようという強い姿勢をアピールすることが大事です。

500万円の借金を抱えているなら早めに相談を

500万円の借金を自力で返済するのは、時間がかかる上に困難な道のりです。
しかし、弁護士や司法書士などの専門家のサポートを受けながら、「自己破産」「任意整理」などの債務整理を行うことで、借金問題を乗り越えることができるはずです。

弁護士・司法書士は、借金問題に関する法律や手続きについて豊富な知識を持っています。あなたの借金のお悩みについて、最善の解決策を提案してくれるでしょう。困難な状況にあるときでも、そのサポートを受けることで精神的にも安心できるはずです。

借金のお悩み解決は、弁護士・司法書士にお任せください。

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執筆・監修
服部 貞昭(CFP・日本FP協会認定)
ファイナンシャル・プランナー(CFP・日本FP協会認定)
2級ファイナンシャル・プランニング技能士(国家資格)
東京大学大学院 電子工学専攻修士課程修了

新宿・はっとりFP事務所
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