任意整理の和解書とは?記載される内容

任意整理の和解が無事に成立すると、和解の内容を証明する「和解書(和解契約書)」を作ることになります。

和解書の内容や作成については、基本的に任意整理を担当してもらった弁護士に任せておけば安心なのですが、ご自身の借金に関する事ですので、一体どのようなことが記されるのか気になる方も多いでしょう。

本記事では、和解書に通常記載される内容や、その内容についてチェックすべきポイントをご紹介していきます。

1.任意整理で和解すること

和解は「和解契約」という契約のひとつです。
和解がまとまった後で「言った、言わない」という争いを防ぐために、和解書を作って債権者と債務者の間で取り交わすというのが和解書(和解契約書)の目的です。

よって、当然ながら和解書は任意整理の和解が成立したら作成します。

そもそも任意整理の和解では、以下のようなことを決めることになります。

  • 債務の総額
    既に返済した分や返済しすぎた分を確認して計算し、任意整理後に支払う債務額について合意します。
  • カットする利息の内容
    将来の利息の他、遅延損害金も含みます。
  • 分割払いの額や期間
    多くの場合は3年の分割払いになりますが、5年で合意できるケースもあります。
  • 期限の利益の喪失について
    簡単に説明すると「条件通りに返済をしなかった場合は、債権者が債務者に対して一括払いを請求できるようになる」という決まりです。債権者側に有利な条件となります。

和解書には、上記のような事柄についての合意内容が記載されることになります。

2.任意整理の和解書の内容

和解書に記載されるのは、具体的に以下のような事柄です。
ちなみに和解書は、大抵の場合「甲」が債権者、「乙」が債務者となります。

  • 債務総額の確認条項
  • 支払方法・分割払いの和解条項
  • 期限の利益喪失に関する和解条項
  • 遅延損害金に関する和解条項
  • 債権債務の清算条項
  • その他の条項

2-1.債務総額の確認条項

債務者が債権者に対していくらの債務を持っているかを確定したものです。
通常は和解書に「乙は甲に対して本件和解金として金(債務総額)円の支払をする」となどと記載されます。

「和解金」とするのは、「借入金」としてしまうと、利息や遅延損害金その他の項目に影響してくるためです。余計な争いの種がないようにするために「和解金」などと書くのが主流となっています。

【「借入金」となっていたら修正してもらうべき?】
「和解金」となるべき部分が「借入金」となっている場合、「和解金」に修正をお願いした方が良いでしょう。
「借入金」となっている場合、その債務は「借金」なので、返済を滞納すると遅延損害金が発生します。借金の遅延損害金の利息の上限は法律上年率20%であり、仮に100万円を1年間返済しない場合はトータルで120万円の支払いになってしまいます。
しかし「和解金」であれば借金の扱いにはならないので、遅延損害金が発生したとしても商法の定めによって年6%の利率で済みます。
「借入金」と「和解金」という名目の違いだけで、いざというときの遅延損害金の額が大幅に変わってしまうのです。

2-2.支払方法・分割払いの和解条項

月々の支払額や、分割払いの回数などを明記します。

これ以外にも、毎月何日に支払うのか、分割によって生じた端数はどのタイミングで支払うのか、銀行振込の場合はどの口座に振り込むのかなど、任意整理後の支払いに大きく関わる内容が記されます。

2-3.期限の利益喪失に関する和解条項

既に述べたように、分割払いの条件を債務者が守らなかった場合は、債権者が残債務の一括払いを債務者に請求できる旨が記載されます。

債務者にとっては気になる部分かと思いますが、一度支払いを忘れてしまっただけですぐさま一括払いの請求をされることはないでしょう。
通常の和解契約では、「○回支払いが遅れたら、債権者の一括請求が可能となる」などのように具体的な内容を定めることが多いです。

また、「債権者の請求により、債務者が期限の利益を喪失する」といったように、自然に期限の利益が喪失されるのではなく「債権者の請求」が必要というワンクッション置く条件になることも多くあります。

2-4.遅延損害金に関する和解条項

任意整理では、将来の利息や遅延損害金をカットするという内容で和解が成立するケースがほとんどです。

しかし、上記のように債務者が任意整理後の分割払いを滞納するなどして期限の利益を喪失した場合は、残債務に対して新しく遅延損害金が発生します。
和解書にはその旨と、遅延損害金の率などが記載されることになります。

なお、和解書には「将来の利息をカットした」という旨はあまり書かれません。
和解書には和解金の利息についての取り決めがそもそもなく、「取り決めていない以上は利息が発生しない」という考え方から記載されないのです。

2-5.債権債務の清算条項

任意整理をした後で、債権者側から「実はあなたには任意整理した以外の借金があるので、すぐに支払ってください」と言われては一大事でしょう。
債権債務の清算条項は、そういったトラブルを防ぐために存在します。

早い話が「和解書に書かれている以外には、債権者にも債務者にもお互いに債権債務がありません」ということを宣言する条項です。

2-6.その他の条項

その他、なにか特別な条件があるときに記載します。
例えば、債務から保証人や抵当権を外す等のケースがこれに該当します。

3.任意整理の和解書でチェックすべきポイント

最後に、実際に和解書が完成した際、債務者本人がチェックすべきポイントを解説していきます。

3-1.支払いに関する内容

「弁済方法」にあたる部分ですが、ここは月々の支払額や支払い日、支払方法など、生活に直結する重大事項です。

いつ、どういう方法でいくら支払えば良いのか等は、必ず確認してください。

3-2.期限の利益の喪失について

期限の利益を喪失すると一括返済を求められてしまうので、どのような状態になったら期限の利益がなくなるのかを和解書上で確認しておきましょう。

多くのケースでは、2ヶ月ほど滞納すると期限の利益を喪うといった内容になっているようです。
しかし、これが極端に短い場合は弁護士などに訂正をお願いするべきでしょう。

また、遅延損害金の定めもここに記載されるので、年率などを確認しておきましょう。

3-3.債権債務の清算条項の有無

既に説明したように、この条項は「債権者と債務者にはこの和解書にある他に債権債務が存在しない」と確認するためのものです。
これがない場合は「他に債務があるかもしれない」状態なので、その点をクリアにしておきましょう。

あくまで一例ですが、ある業者から2年前に借金した債務を任意整理したとします。
このとき、もし同じ業者から5年前にも借金しており、その債務がそのまま残っている場合、「2年前の借金は任意整理したけれど5年前からの借金は放置されており、利息と遅延損害金で膨れ上がっている」という状態になりかねません。

こういった事態を防ぐために、債権債務の清算条項に「本和解書に定める他には何らの債権債務はない」などと記載されているかどうかを確認することは非常に重要です。

4.まとめ

和解書は、任意整理の和解内容を記した重要な書類です。
最低限の内容は確認し、少しでも気になる点がある場合は弁護士に確認して納得のいく形を目指しましょう。

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監修
弁護士相談Cafe編集部
弁護士ライター、行政書士資格者、FP(ファイナンシャル・プランナー)を中心メンバーとして、今までに、債務整理に関する記事を1,000以上作成、監修。
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