ブラックリストは結婚に影響する?苗字が変わると消えるのか

ブラックリストは結婚に影響する?苗字が変わると消えるのか

債務整理は、借金問題を抱える人が借金を減額してもらったり、支払いスケジュールの再編成をしてもらったりして、返済困難な負債を解決し再び経済的な安定を取り戻すことを目指す方法です。

しかし、債務整理をすると「ブラックリスト」に載るというデメリットは広く知られており、手続きを躊躇してしまう方もいらっしゃいます。

「ブラックリスト」と聞くとどうしてもマイナスのイメージが強く、「ブラックリストは結婚に影響があるの?」「ブラックリストの人と結婚したらどうなるの?」と不安に思う声もよく聞きます。「苗字が変わると消えるのか」という期待もあります。

しかし、ブラックリストが結婚に直接的な影響を与えることはありません
ブラックリストは主に借金などお金に関する情報を管理するためのものであり、結婚に関連する情報は含まれていません。

とはいえ、今後の結婚生活のために、間接的な影響には注意しておく必要があるかもしれません。
また、結婚後に苗字が変わった場合の扱いについても、本記事にて解説します。

ブラックリストでも結婚できる?

ブラックリストの仕組み

ブラックリストとは、信用情報機関という組織が借金や返済状況に関する情報を集め、管理しているシステムの俗称です(実際にブラックリストというリストが存在しているわけではありません)。
「借金を滞納した」「債務整理をした」という問題がある債務者の情報は信用情報機関に保管され、金融機関などが借り手の信用度を審査する際に参照することがあります。

つまり、ブラックリストに載るということは、将来的に融資を受けたり、ローンを組んだり、クレジットカードを作ったりするときに審査落ちになるということなのです。

しかし、冒頭の通り、ブラックリストは主に借金などお金に関する情報を管理するためのものであり、結婚に関連する情報は含まれていません。
すなわち、「ブラックだから結婚できない」「ブラックだと結婚に制限が生まれる」ということはありませんのでご安心ください。

ブラックリストで結婚することによる影響は?

ブラックリストだから結婚できないと言うことはありませんが、以下のような間接的な影響が生じることはありますので、ブラックリストの情報が削除されるまでの数年間は注意をするべきでしょう。

  • 住宅ローンや車のローン、子供の学資ローンを組むことができない(ペアローンも組めない)
  • 家族の借金・ローンの保証人になれない
  • クレジットカードを作れない、利用できないので買い物が不便
  • 債務整理や借金を秘密にしている場合、審査落ちにより借金がバレる可能性がある

このように、ブラックリストに掲載されていることにより、結婚後の生活の経済的な面で何らかの影響を及ぼす可能性があります。

また、借金を内緒にしていても、ローンを組めないことやクレジットカードを作れないことを不審に思われて借金がバレる可能性がありますので、できれば結婚前に正直に打ち明けておくことをお勧めします。

なお、ブラックリストの影響を受けるのは本人だけです。交際相手や配偶者の名義でローンを組んだり、クレジットカードを作ったりすることは何ら問題ありません。

結婚して苗字を変えたらブラックリストは消える?

ブラックリストには、金融事故を起こした人の氏名・生年月日などの基本的な個人情報はもちろん、現在の借入れ状況・過去の返済履歴などのお金に関する情報が記録されます。
ここで、「氏名が変わるなら、結婚をして苗字が変わったらブラックリストと一致せず審査に通るのでは?」と考える方がいらっしゃるかもしれません。

しかし、苗字が変わった場合でもブラックリストから抹消されることはなく、これまで通り審査には通らないでしょう。と言うのも、ブラックリストは個人の氏名だけでなく、住所や電話番号、免許証番号などの身分証明書番号・識別情報に基づいて情報が保管されるため、苗字が変わったくらいでは誤魔化せないのです。
また、カード会社は生年月日や氏名から旧姓の情報も調べることができます。

したがって、苗字が変わったとしても、ブラックリストに登録されている借金や債務の情報は引き続き関連付けられたままとなります。ブラックリストから消えるためには、以下のコラムで解説をする通りの年数の経過を待つしかないでしょう。

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結婚後にブラックリストでもクレカ・ローンを利用したい場合はどうする?

このように、結婚をして苗字が変わってもブラックリストから消えることはなく、クレジットカードやローンの利用に制限が生まれます。
なんとかして結婚後にクレカ・ローンを使う方法はないのでしょうか?

こればかりは有効な解決策はなく、代替策を考えることになります。
例えば、以下のような工夫をすれば、結婚後の生活も比較的不便なく過ごすことができるでしょう。

  • ローンは結婚相手の名義で組んでもらう
  • クレジットカードは家族カードを作り使わせてもらう
  • デビットカードやスマホ決済、QRコード決済などを使う

結婚相手の協力や理解を得られれば、ローンを代わりに組んでもらったり、結婚相手が主契約者であるクレジットカードの家族カードを作ってもらったりすることで、ほとんどの問題は解決できます。
しかし、ブラックリスト状態ではローンなどの保証人になれませんので、別の保証人を探してもらうか、保証会社を利用してもらうことになるでしょう。

結婚相手に迷惑をかけたくない、内緒にしたいと言う場合は、審査の必要ないデビットカードならご自身で作成することが可能です。また、最近ではキャリア決済(スマホ決済)、QRコード決済で買い物ができるケースもありますので、検討してみてください。

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まとめ

ブラックリストは主に個人の借金や債務に関する情報を管理するためのものであるため、結婚に影響を与えることはありません
しかし、結婚をして姓が変わってもブラックリストから情報が消えることはありませんので、数年の間は不便な生活を強いられてしまうことになるでしょう。

それでも、結婚相手の理解さえ得られれば、代わりにローンを組んでもらう、家族カードを作ってもらうなどの対策をすることで、私生活への影響はほとんど感じられなくなると思われます。

ブラックリストが理由で借金がバレることは滅多にありませんが、当サイトとしては、借金の事実をなるべく打ち明けて、夫婦で協力をして生活をしていくことをおすすめします。
ブラックリストによる直接的な影響は家族に生じないということをしっかり説明できれば、結婚相手の理解も得やすいでしょう。

債務整理を前にしてブラックリストについて何か不安なこと、疑問点がある場合は、借金問題に詳しい弁護士や司法書士にご相談ください。

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執筆・監修
服部 貞昭(CFP・日本FP協会認定)
ファイナンシャル・プランナー(CFP・日本FP協会認定)
2級ファイナンシャル・プランニング技能士(国家資格)
東京大学大学院 電子工学専攻修士課程修了

新宿・はっとりFP事務所
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