自己破産後に住宅ローンを組めた人はいるの?|審査に通るコツ
- 自己破産後に住宅ローンって組めた人はいるの?
- 自己破産後に住宅ローンの審査に通るコツを知りたい!
かつて自己破産をしたものの、その後生活が安定し、新たに家を購入したい(住宅ローンを組みたい)と考えている人もいらっしゃるでしょう。
過去に自己破産をした人は、住宅ローンを組むことはできるのでしょうか。
住宅ローンを組むことができるとして、何か注意するべき点はあるのでしょうか。
自己破産を経験した後に住宅ローンを組むことは可能ですが、その際にはいくつかのポイントに注意する必要があります。自己破産は信用情報に影響を及ぼすため、審査に通るためのコツを理解しておくことが大切です。
この記事では、自己破産後に住宅ローンを組むことを考えている人に向け、いつ頃から組めるようになるのか、また、審査に通るためのポイントはあるのかを解説します。
目次
自己破産直後に住宅ローンは組める?
結論からいって、自己破産直後には不可能です。
自己破産をすると、信用情報機関に個人情報が登録され、いわゆるブラックリスト入りします。
金融機関はこの信用情報機関のデータベースを参照して住宅ローンの申請を受け入れるかどうか(審査に通すかどうか)を判断しているため、ブラックリストに載っていると「この人は過去に債務整理をしているから、最後まで支払いができないかもしれない」として即却下となるのです。
しかし、ブラックリストは一生掲載されるものではありません。
自己破産をした直後は不可能でも、将来的にはローンを組むことが可能となります。
自己破産後はいつから住宅ローンを組める?
リストからの削除は、自己破産の場合は5年~7年です。
たまに「5年以内にもかかわらず住宅ローンを組めた・通った」という話を聞くかもしれませんが、それは起算点を勘違いしている可能性が高いです。
とはいえ、ブラックリストから削除されたらすぐに住宅ローンの申請をするのは避けた方が賢明です。
ブラックリストから削除された(喪明け)後は、信用情報が真っ白な状態になります。
この状態で住宅ローンを申請しても「これまで何の記録もないということは、債務整理をしたばかりなのだろうか?」と思われてしまい、審査に落ちてしまう可能性があるのです。
もっとも、ブラックリスト削除から2〜3年経過し、携帯電話の分割払いなどの小さな信用を積み重ねていれば、審査を受け入れてくれる金融機関が増えると思われます。
また、整理の対象としなかった金融機関に口座を開設し、少しずつ貯蓄を始めることもお勧めです。
口座利用を行うことにより、いわゆる「クレジットヒストリー」が築かれ、住宅ローンの通過率が上がることがあります。
自己破産後にローンを組む際の注意点
では、自己破産後にブラックリストから削除され、更に数年経った時点で住宅ローンを組みたいと考えた場合、何か注意すべき点はあるのでしょうか。
債務整理をした金融機関にはローン申請をしない
上記の通り、ブラックリストから削除された直後のローン申請は避けた方が無難ですが、これに加え、自己破産などの債務整理の対象にした金融機関にはローン申請を行わないようにしましょう。
金融機関は、信用情報機関とは別に、独自に事故情報の顧客リストを保管していることが通常です(=社内ブラック)。
これは、いつ削除されるかわかりません。永続的に保管されていると考えても良いでしょう。
そのため、自己破産などの債務整理をした借入先にローン申請をせず、別の金融機関を探すべきと言えます。
審査の甘い機関に申し込む(ろうきんなど)
審査の甘い銀行や金融機関の住宅ローンに申し込めば、信用情報を見ていない可能性もあり、審査が通りやすいと言われています。
具体的には、住宅金融支援機構が運用するフラット35や、ノンバンク提供の住宅ローン、プロパーローンが挙げられます。
また、労働金庫(通称「ろうきん」)も住宅ローンの取り扱いがあり、組合員の構成員や生協会員である場合には手数料が3分の1になるなどのメリットがあります。
そのため、これらの住宅ローンに申し込むこともご検討ください。
頭金を多く用意する
自己破産後、将来的に住宅ローンを組みたい場合は、頭金を多く用意してください。
頭金が多ければ多いほど、審査は通過しやすくなります。
具体的には、購入価格の2割程度の頭金があると良いとされています。
住宅ローンの審査では、融資比率(購入したい物件に対する借り入れ価格の割合)と返済比率(税引き前の年収総額に対する年間のローン返済割合)が重要となります。
この比率をおさえることで融資を受けやすくなります。
融資比率は8割以下、返済比率を年収の2.5割以下にすると審査が通りやすくなると言われています。
家族名義でローン申請
ローンが組めない期間が長すぎて待てないという方は、配偶者や家族名義のローンを考えてみてください。
ブラックリストは家族にまで影響しないので、自分以外の名義人ならばローンを組むことが可能です。
配偶者が正社員として働いている場合には、配偶者名義でローンを組むことが可能かもしれません。
また、お子さんが成人して働いているというケースでは、お子さん名義でローンを組むことも考えられます。
まとめ
以上のように、自己破産後であってもゆくゆくは住宅ローンを組むことが可能です。
しかし、ブラックリストから削除された直後は難しいことが多いので、長い目で見てローンを組む計画を立てていきましょう。
無事に住宅ローンを組むことができた後でも、その後の資金繰りなどの生活には注意するべきです。
2回目の自己破産は裁判所からも厳しく見られ、失敗してしまう可能性があるため、念入りな返済計画を立てた上でローンを組むことをお勧めします。