株式会社シーエスジーから訪問・督促を受けた！時効援用はできるのか？

「株式会社シーエスジーからお金を借りたが、返せないまま督促を受けている」「株式会社シーエスジーから、債権回収や債権譲渡の連絡が来た」というお悩み相談が最近増えているようです。

株式会社シーエスジー（北海道札幌市）は、主に個人向けローンを提供する消費者金融です。
法務大臣の認可を受けた債権回収会社ではなく、あくまで「貸金業者」ということになります。

お金を貸している会社ですので、貸した人が借金を返してくれない場合は、当然ながらその債権を回収するために取り立て・督促を行います。

株式会社シーエスジーは従業員数も資本金も比較的小規模な会社ですが、北海道知事の登録を受けた正式な貸金業者です。返済を長期で滞納すると、訪問回収を図られたり、法的措置により財産の差し押さえを受けたりする可能性があります。

この記事では、株式会社シーエスジーからお金を借りて返せない人に向けて、借金問題解決のための正しい対処法を解説していきます。

株式会社シーエスジーとは？

株式会社シーエスジーは、北海道札幌市中央区に所在する消費者金融です。
主に1～50万円までの個人向けローンを提供しており、JICC（株式会社日本信用情報機構）に加盟して審査をした上で、担保・連帯保証人なしで貸付を行なっています。

利息は18.00~20.00%と決して低くはないですが、健康保険証・運転免許証などの必要書類があり、審査にさえ通れば保証人不要で借入ができますので、小規模のお金に困っている方はよく利用をしているようです。

また、長期間滞納されている他社の不良債権を譲り受けて、本債権者の代わりに請求してくることも多いです。
株式会社シーエスジーから借りた覚えがなくても、例えば、以下のような債権者に聞き覚えがあれば要注意と思いましょう。
借金について身に覚えがあるならば、株式会社シーエスジーを騙る詐欺ではなく、以下の債権者から譲渡された正規の請求かもしれません。

• (株)ブロマイズ
• (株)センチュリー
• (株)日本プラム
• (株)クリバース
• タイヘイ(株)
• ナイス(株)
• (株)マルフク
• ベルーナノーティス
• ディックファイナンス
• ナショナルファイナンス
• ユニマット（CFJ）
• 日立信販
• エコー信販
• オリエント信販
• エムズ・ブロウ
• 日立信販（アエル）
• (株)クリバース
• アイク(AIC)
• 武富士
• エイシン産業
• クレジットゴールド　など

【本物の株式会社シーエスジーからの請求？詐欺？見分ける方法は？】
消費者金融や債権回収会社、法律事務所を名乗って詐欺を企む団体も実際には存在するため、心配でしたら、郵便等に書いてある各会社の名前で検索して公式サイトを見つけ、そこに書いてある住所や連絡先と郵便物に記載されている内容が一致しているか確かめてみましょう。
どうしても不安な場合は、公式サイトにある電話番号に電話をして「自分に書類を送りましたか？」と確認するのも良いかもしれません。
しかし、その際には、後述する「時効の更新・中断」に当たる発言をしてしまわないよう注意が必要です（借金の存在を認めたり、支払いの約束をしたりするような会話は避けるようにしましょう）。

株式会社シーエスジーの取り立て・督促の特徴

消費者金融からの借金を滞納すると、一般的には以下のような流れで措置が進んでいきます。

郵便・電話などによる督促 → 追加借入・利用額増額の停止 → 一括請求、最終通告 → 訴訟の提起・支払督促などの法的措置 → 強制執行（財産の差し押さえ）

多くの消費者金融は、わざわざ債務者の居住地に訪問して取り立てることはありません。
しかし、株式会社シーエスジーの特徴として「自宅訪問（訪問調査・訪問回収）されることがある」というものがあります。

北海道の会社なので、それ以外の地域に住んでいれば自宅訪問されることはないだろうと考えがちです。
しかし、株式会社シーエスジーは、他社（ネットコミュニケーションズなど）に訪問調査を依頼し、玄関先で借金の一括請求などを行うことがあるのです。

訪問時に留守にしていると、訪問不在通知が投函されていたり、家族が代わりに対応したりすることになります。
これにより家族に内緒の借金がバレてしまう危険がありますし、何より、訪問されたことによるプレッシャーと精神的な負担は大きなものでしょう。

自宅訪問を回避するには、請求書が送られてきている早期の段階で放置せずしっかりと対応することが大切です。

株式会社シーエスジーから届く郵便物のタイトルとしては、以下のようなものがあります。

• 支払相談通知
• 特別案に関するお知らせ
• 支払通告書応談通知（応談のお知らせ）
• 債権譲渡及び債権譲受通知書
• 送付状
• 今後予想される展開
• 調査開始予告
• 訪問調査のお知らせ
• 訪問に関する御連絡
• 緊急訪問予告

特に後半は、「今後も連絡がないならば、訪問をしますよ」ということを伝える書面であり、放置を続ければ実際に訪問されるリスクがあります。

文面としては、以下のようなことが書いてあるそうです。

訪問に関するご連絡

これまでの手紙にも全く反応なく、入金及び連絡さえも頂けなかったことを受けて実行された貴殿の調査も完了し、今後は、直接伺い玄関先で全額請求となりますので、連絡期限内にご連絡をお待ちします。連絡期限内であっても伺う場合があります。
ご連絡のない方は、次の段階目へ移行します。

訪問調査のお知らせ

長期間返済のない残債むの催告も通知のみでは解決せず、今後は調査会社による本格的な調査を予定しております。
電話連絡でも解決はできますので、減額を希望される場合は期限までのご連絡をお勧めいたします。
費用もかかる為、訪問調査の実行後は減額ができなくなります。

・連絡期限：令和○年○月○日　午前11時迄

・債券の内容：請求金額の合計、旧債権者名、契約年月日、契約者名、返済期限、残元金、利息金、遅延損害金などの記載

・振込先口座の記載：三菱UFJ銀行、ゆうちょ銀行などを指定

訪問調査に関するご連絡

先日、調査会社による調査も完了しました。今後は訪問調査を継続するのか、解決の為にも別の措置を講じなければならないのか思慮中の段階です。
貴殿からの誠意あるご連絡を、期限までお待ちいたします。

・連絡期限：令和○年○月○日　午前11時迄

・債券の内容：請求金額の合計、旧債権者名、契約年月日、契約者名、返済期限、残元金、利息金、遅延損害金などの記載

・振込先口座の記載：三菱UFJ銀行、ゆうちょ銀行などを指定

株式会社シーエスジーから書面が届いたら、訪問を避けるためにも無視をせずに何らかの対応をするようにしましょう。

株式会社シーエスジーからの請求への対応策

督促を無視せずに対応しなければならないといっても、無い袖を振ることはできません。
収入が減っていたり、他にも借金を抱えていたりして返済が難しい場合は、どのように対応をすれば良いのでしょうか。

まずは、「株式会社シーエスジーに請求されている借金を最後に支払ったのは何年前なのか」を思い出してみましょう。
もし、５年以上前の古い借金ならば、時効が成立する可能性があります。

時効の成立が難しいようならば、弁護士や司法書士に依頼して「債務整理」を検討することがお勧めです。

消滅時効の援用で借金が０になる

日本の民法では、借金についても時効が定められています。借金の消滅時効とは、一定の期間債権者が権利を行使しないまま放置することで、「借金の返済を受けられるという権利＝債権」が失われるということです。

消費者金融など企業からの借金には、一般的に５年の時効が適用されます。
契約書などに定められた返済期日から、あるいは最後の返済から５年以上経過した借金は、時効が完成しているでしょう。

しかし、ただ５年経過しただけで勝手に借金が消滅するわけではありません。
お金を借りた側である債務者が「この借金については時効が成立するため、もうこちらに支払う義務はありません」ということを、債権者に主張する必要があります（＝援用）。

つまり、株式会社シーエスジーから５年以上前の借金について請求が来たならば、借金の詳細を明らかにした上で「消滅時効援用通知書」を作成し、内容証明郵便を用いて株式会社シーエスジー宛に送付する必要があるのです。
これをしなければ、株式会社シーエスジーは「昔の借金でも回収できればラッキーだ」という考えで督促を続けてきます。

さらに、援用をするまでの間に、「時効の中断」「時効の更新」にあたる出来事があれば、せっかく５年経過した借金についても時効が数え直しになってしまいます。
例えば、金額の多少にかかわらず借金を返済する 借金があることを認める書面にサインする、借金を支払う意思があるということを口頭で債権者に伝える、債権者から裁判上の請求を受け支払いの判決を受ける、などが時効の中断（更新）に当たります。

うっかり時効の中断（更新）事由をしてしまわないように、昔の借金について督促を受けた方は、安易に株式会社シーエスジーに連絡せず弁護士や司法書士にご相談ください。

弁護士・司法書士ならば「本当に時効が成立しているか（５年経過しており、時効の中断や更新が発生していないか）」をチェックした上で、時効の援用手続きまでトータルでサポートしてくれますので、時効援用の失敗リスクがなくなります。

借金の時効が成立しているか確認！時効援用チェッカー

債務整理で借金を減免する

株式会社シーエスジーが請求してくる借金については、特に他社の不良債権を譲り受けているものである場合、時効が成立するケースが多いです。
しかし、残念ながら消滅時効の援用ができないようなケースでも、返済のために借金を繰り返したり、副業で身を削るような無理な生活をご自身に強いたりすることはオススメできません。

現状、借金の返済が難しいならば、弁護士や司法書士に債務整理を依頼しましょう。

債務整理とは、個人が借金の返済について困難となった際に、その返済計画を再編成したり、借金を一部免除してもらったりする手続きのことを指します。
日本の法律に基づき行われる合法的な手続きであり、債務者が自ら債権者と交渉したり、裁判所に申し立てをしたりして、返済の猶予・減額、長期の分割払いなどを取り決めます。

個人の債務整理には、主に以下のような方法があります。

• 任意整理
  債務者と債権者が直接交渉し、将来利息のカットや返済スケジュールの再編成などを行います。裁判所を通さないため、手続きは迅速かつ簡易に終わります。
• 個人再生
  裁判所を介して借金を元本から大幅に減額します。弁護士と共に再生計画を作成し、それが裁判所に認められれば新たな計画に基づいた返済を続け、これを３〜５年程度かけて完済すると残りの借金については支払い義務がなくなります。
• 自己破産
  裁判所に認められた場合、消費者金融などからの債務が０になります。ただし、手持ちに価値ある資産（不動産など）がある場合、これらは処分され債権者に配当されます。

債務整理を行うには専門的な知識が必要ですので、弁護士や司法書士などの専門家の協力を得る必要があります。
それぞれの手続きの利点とデメリットについてよく理解した上で、あなたにぴったりな方法を専門家と共に選んでいきましょう。

株式会社シーエスジーに関するよくある質問