債権回収会社(サービサー)から取り立てがきたらどうなる?
ここでは債権回収会社(サービサー)から連絡が来た場合の対処法について解説していきます。心当たりのある連絡を受けた方、…[続きを読む]
消費者金融や銀行、カードローンなどの借金を長期に渡り返さないでいると、債権回収会社(サービサー)や弁護士事務所から、郵便等で督促の連絡が来ることがあります。
元の債権者とは名前も変わっているため、「心当たりがない赤い封筒が来た」「こんな会社からお金を借りたことはないのに」「弁護士事務所を騙るなんて特殊詐欺に違いない」「連絡をしたらお金を騙し取られるかもしれない」と考えて、郵便物を捨ててしまったり、無視を続けたりしてしまう方は多いです。
しかし、これが本当にサービサーと呼ばれる債権回収会社や、債権回収を代理している弁護士事務所からの連絡である場合、無視を続けていると大変なことになるかもしれません。
このページでは、実際に債権回収会社や弁護士事務所からの通知書等に記載されている連絡先(電話番号)をリスト化しました。
「自分のところに届いた通知書や請求書は本物なの?」と不安な場合は、掲載されている電話番号が本物かどうかを確認してみましょう。
目次
債権回収会社(サービサー)とは、その名の通り債権(借金)を回収する会社のことで、全国に75社あります(2023年4月現在)。
「サービサー法」という法律に基づいて法務大臣から認可を受けており、合法的に借金の取り立てを行います。
債権回収会社は、債権者から依頼を受けるか、債権を譲渡された・買取した(債権回収会社自身が新たな債権者となった)うえで借金の取り立てを行います。
主に、長期に渡る督促の無視・滞納など、もともとの貸金業者が自分で債権回収するのが難しくなったケースでこのような処置が行われます。
つまり、債務者としては返済先が変わるのみで、借金問題については解消されていません。
債権回収会社から取り立て・督促があったならば、債務者は債権回収会社に対し返済を行わなければならないのです。
また、債権者が債権回収会社ではなく、債権回収を取扱業務としている弁護士事務所に回収や取り立て業務を依頼することもあります。
この場合にも、債務者は債権者の代理人となっている弁護士とやり取りをして借金を返済しなければなりません。
相手方が債権回収会社や弁護士事務所になった場合、間も無く法的措置が実行される可能性が高いです。
というのも、上記のような会社・法人は債権回収のプロであり、借金を回収するためにあらゆる手段を行使してくるからです。
本物の債権回収会社や弁護士事務所からの連絡だとわかったら、こちらもすぐに借金問題に強い弁護士・司法書士に相談し、対処することをお勧めします。
法的措置をとられる前に対応することで、時効の援用や債務整理などの方法で借金問題を解決できる可能性があります。
こちらの債権回収会社・弁護士事務所の情報は、実際に通知書等に記載されている電話番号を司法書士事務所より入手しています。ぜひ参考になさってください。【2023年4月更新】
※特に債権回収会社は複数の電話番号を利用していることが多いので、こちらに掲載されていない電話番号でも正規の連絡である可能性はあります。詳しくは②も併せてご利用ください。
会社名(短縮) | 通知書等の連絡先・電話番号 |
---|---|
AET債権回収 | 03-6834-2177 |
AG債権回収 | 077-503-0200 |
NTS-MG債権回収 | なし |
SH債権回収 | 06-6245-1237 |
アイアール債権回収 | 03-6870-6850 |
アウロラ債権回収 | 03-5408-5192 03-5408-5193 0120-550-325(引田法律事務所) |
アビリオ債権回収(札幌) | 011-207-0820 03-6854-4681 |
アビリオ債権回収(大阪) | 06-6244-4080 03-6854-4689 |
アビリオ債権回収(東京) | 03-6854-4663 06-6372-3466(整理回収機構大阪特別事業部) |
アビリオ債権回収(福岡) | 092-272-3448 03-6854-4692 |
アペックス債権回収 | 0776-50-2930 |
アルゴジャパン債権回収 | なし |
アルファ債権回収 | 03-6700-1311 |
エーシーエス債権回収(千葉) | 043-350-1324 |
エーシーエス債権回収(大阪) | なし |
エムアールアイ債権回収 | 0120-16-8277 |
エムテーケー債権回収(札幌) | 011-806-0120 03-6862-5102(高橋裕次郎4階) |
エムテーケー債権回収(東京) | なし |
エムユーフロンティア債権回収(大阪) | 06-7730-9141 06-7730-9033 |
エムユーフロンティア債権回収(東京) | 03-5338-8392 |
エムユーフロンティア債権回収(名古屋) | 052-218-1858 |
オリファサービス債権回収 | 03-6233-3495 |
オリンポス債権回収 | 011-856-9200 011-856-9160 |
きらぼし債権回収 | 03-5402-4321 |
きらら債権回収 | なし |
ココリス(債権譲渡) | 011-520-5822 |
シー・シー・シー債権回収 | 03-6721-5572 |
ジャスティス債権回収 | 048-650-1100(ライズ綜合法律事務所) |
ジャックス債権回収(第1部1課) | 03-3265-9022(高橋裕次郎法律事務所4階) 03-6327-3905(サービシング第2部1課) 03-6327-3904(サービシング第2部1課) |
ジャックス債権回収(第2部1課) | 03-6261-0084(鈴木康之法律事務所) |
ジャックス債権回収(第2部2課) | 03-6261-0084(鈴木康之法律事務所) 03-6327-3905(サービシング第2部1課) |
ジャパントラスト債権回収 | 03-5579-2612 |
セディナ債権回収(東京) | 06-6730-6351 |
セディナ債権回収(名古屋) | 052-219-6141 |
ダイレクトワン(債権管理) | 0537-23-4132 |
テアトル債権回収 (※アルゴジャパンに商号変更) |
03-3537-0318 |
ニッテレ債権回収(ドコモDCMX) | 011-200-8200 0570-783-866 0570-088-667(NTS弁護士法人) |
ニッテレ債権回収(札幌) | 011-200-8200 |
ニッテレ債権回収(東京2) | 03-5427-7830 |
ニッテレ債権回収(福岡) | 092-283-2576 0120-685-575 |
パルティール債権回収株式会社 | 0120-951-235 0120-946-760 06-4862-4762 03-4334-0601 |
ふくおか債権回収 | なし |
ブルーホライゾン債権回収 | 03-5414-8191 |
ほくほく債権回収 | なし |
ミネルヴァ債権回収 | 050-5846-6958 |
リボーン債権回収 | 03-6825-6440 |
リンク債権回収(札幌) | 011-206-4675 |
リンク債権回収(東京) | 03-5826-8623 |
栄光債権回収 | 045-264-3301 |
沖縄債権回収サービス | 098-860-4666 |
九州債権回収 | なし |
札幌債権回収 | 011-522-2920 |
中央債権回収(大阪) | 06-4300-4477 |
中央債権回収(東京) | 03-6735-9871(駿河台法律事務所) 03-3265-9022(高橋裕次郎法律事務所) |
中総信債権回収 | なし |
中部債権回収 | 0537-61-3300 |
日本債権回収(九州) | なし |
日本債権回収(埼玉) | 048-640-6681 |
日本債権回収(札幌) | なし |
日本債権回収(神奈川) | 03-5913-3708(損害保険ジャパン日本興亜(株)) |
日本債権回収(大阪) | 06-7663-1383 |
日本債権回収(中四国) | 082-511-2572 |
日本債権回収(東北) | 022-216-6605 |
美ら島債権回収 | なし |
北國債権回収 | なし |
JPN債権回収 |
0484502240 |
アビリオ債権回収 | 0120243337 0120945534 |
セゾン債権回収 | 0484502240 |
ニッテレ債権回収 | 0120481215 |
パルティール債権回収 | 0368308080 |
グリーンアイランド | 0364504755 |
アウロラ債権回収 | 0344002997 |
法務省も、「債権管理回収業の営業を許可した株式会社一覧」を提供しているので、合わせて利用してみるとよいでしょう。
事務所名(短縮) | 通知書等の連絡先・電話番号 |
---|---|
ALG&Associates(東京) | なし |
Authense法律事務所 | なし |
ITO総合法律事務所 | なし |
弁護士法人Martial Arts | なし |
NJ綜合法律事務所 | 03-6261-2103 |
NTS総合弁護士法人 | 0570-022-667 |
NTS総合弁護士法人 福岡事務所 | なし |
アーク虎ノ門法律事務所 | 03-6453-0839 03-6453-0840 |
グローウィル国際法律事務所 | なし |
コスモス法律事務所 | なし |
コモンズ法律事務所 | 03-6261-4522 |
セントラル法律事務所 | 052-953-6891 |
トラスト弁護士法人 | 03-5829-3731 |
弁護士法人ニューステージ | なし |
弁護士法人フィル法律事務所 | なし |
マイスタット法律事務所 | 03-3518-8456 |
みずなら法律事務所 | 011-522-5355 |
やすらぎ法律事務所 | 0742-24-2003 |
弁護士法人ライズ法律事務所(埼玉) | なし |
弁護士法人ライズ法律事務所(神奈川) | 045-290-8880 |
ローズマリー法律事務所 | なし |
阿部芳久法律事務所 | なし |
一番町綜合法律事務所 | なし |
引田法律事務所 | 03-6629-5000 0120-550-325 247138(SMS) 0032069000 0032069550 |
羽柴法律事務所 | なし |
下川原法律事務所 | なし |
舘野法律事務所 | 03-3797-3768 |
紀尾井町東法律事務所 | 03-3265-1366 |
金森(弁護士法人)旧:アクシス | 052-219-9559 |
原田国際法律事務所・汐留事務所 | なし |
原田国際法律事務所・飯田橋事務所 | なし |
御宿・長町法律事務所 | なし |
弁護士法人高橋裕次郎法律事務所 4F | 03-6852-5103 03-6852-5102 |
弁護士法人高橋裕次郎法律事務所 6F | 03-3265-9022 |
黒木法律事務所 | なし |
坂下法律事務所 | なし |
山下法律事務所 | なし |
山田隆史法律事務所 | 03-6452-4645 |
山本明人法律事務所 | 06-6311-0113 |
子浩法律事務所 | 03-6233-8516 03-5292-6144 |
市ヶ谷中央法律事務所 | 03-3238-9050 |
市橋・石田法律事務所 | なし |
駿河台法律事務所 | 03-6735-9871 03-6735-9872 |
神田お玉ヶ池法律事務所 | 03-5809-2051 |
星川法律事務所 | なし |
赤司・野口法律事務所 | 03-6206-1450 |
千代田国際経営法律事務所 | なし |
大公法律事務所 | なし |
長月法律事務所 | 03-6869-7803 |
長野総合法律事務所 | なし |
田中博文法律事務所 | なし |
東亜法律事務所 | 03-5577-3273 |
東京あすなろ法律事務所 | なし |
東新宿綜合法律事務所 | なし |
楠井法律事務所 | 059-229-1588 |
萩谷法律事務所 | 03-3263-1234 |
武藤綜合法律事務所 | なし |
弁護士法人はるか青森支部青森法律事務所 | なし |
豊川法律事務所 | 098-862-5460 |
北の丸綜合法律事務所 | 03-5577-4619 |
名川・岡村法律事務所 | 03-5405-7560 |
鈴木康之法律事務所(大阪) | なし |
鈴木康之法律事務所(東京) | 03-6261-0084 03-6261-3509 |
こちらの電話番号検索ツールには、上記の表よりも多くの電話番号が登録されています。
使い方は簡単で、実際に通知書や請求書に書かれている電話番号を入力するだけで、正規の債権回収会社・弁護士事務所かどうかを判定することができます。
債権回収会社を名乗って詐欺を企む団体も実際には存在します。中には実際の会社名から一文字だけ変えているような紛らわしいケースもあるようです。
心配でしたら、郵便等に書いてある各会社の名前や電話番号を正確にチェックしましょう。
上記の電話番号検索ツールに該当するならば、少なくとも詐欺団体ではない可能性が高いです。
とはいえ、特に債権回収会社は複数の電話番号を利用していることが多いので、こちらの判定に出ないからと言って絶対に詐欺業社であると保証できるわけではないのでご注意ください。
(判定にない電話番号でも、正規の業者・事務所である可能性はあります。)
身に覚えがないなど詐欺の疑いが強い場合、すぐに債務整理に強い弁護士や司法書士に連絡し、電話番号を確認してもらいましょう。
最後に、詐欺業社かどうかを判定するチェックポイントが3つあります。
以下のチェックリストに当てはまるようだと、詐欺業社である可能性が高いのでご注意ください。
債権回収会社に債権の譲渡・売却が行われたり、弁護士に債権の回収が委託された場合、遅滞なく「債権譲渡通知書」や「受任通知兼代金請求書」を債務者に送ることとされています。
これらは通常「内容証明郵便」を使って送られてきます。
債権の譲渡が行われたことが債務者に通知されなければ、債務者は債権譲渡を知らないままになり、以前の債権者に支払いをしてしまうかもしれません。
これは債権の譲受人に不都合があるだけでなく、債務者にも二重払いの危険が発生してしまうため、上記のような措置が取られるのです。
債権譲渡通知書は「元の債権者から」「内容証明郵便」で届くものです。
また、受任通知兼代金請求書は、「新しい債権者から」「内容証明郵便」で届きます。
差出人が違ったり、普通郵便・はがきなどで届いたりした場合には詐欺の可能性があります。
※ただし、債権譲渡通知書は一回送れば有効なので、一度内容証明郵便による債権譲渡通知書が届いていたら、その後はそこに書かれていた債権回収会社から普通郵便などで督促状が来る可能性はあります。
さらに、もし、「債権譲渡通知書」や「受任通知兼代金請求書」が届くことなく、いきなり債権回収会社や弁護士事務所を名乗るところから借金の支払いを求められたならば、それは一旦怪しんだ方がいいかもしれません。
債権回収業を行うには、「サービサー法」という法律に基づいて法務大臣から認可を受ける必要があります。
以下の法務省サイトにある「債権管理回収業の営業を許可した株式会社一覧」に名前がない債権回収会社は、詐欺である可能性が高いでしょう。
参考:債権管理回収業の営業を許可した株式会社一覧|法務省
公式のHPを持っている違法業者も存在します。
企業名を検索してヒットした場合、そのHPの会社概要をチェックしてみましょう。そこで、HPに記載されている住所や代表者名、会社名が実在のものかを確認してみることをお勧めします。
特に住所がある場合、違法業社ならば実在しないものや別の会社の住所が記載されているケースが多いです。
また、法務省には固定電話の番号を登録することが義務付けられているため、HPや広告に090・080・070の携帯電話への連絡先を記載している業者は違法業社であると言えますので注意が必要です。
債権回収会社や弁護士事務所は、債権回収・取り立てのプロです。連絡を無視していても引き下がることはなく、法律に基づいて様々な方法で取り立てを行います。
最終的には、強制執行で給与や預貯金が差し押さえられてしまうでしょう。
特に給与の差し押さえは、給与の一部が強制的に借金の返済に回されるため、生活に直接の悪影響があります。
では、債権回収業者や弁護士事務所から取り立てが来たらどう解決すれば良いのでしょうか?
借金は、長期間請求を受けなければ時効を主張して消滅させることができます。
この場合の請求とは「裁判上の請求」なので、郵便や電話による請求は当てはまりません(裁判所から届く訴状等が「裁判上の請求」の一例です)。
債権回収会社や弁護士事務所に債権が渡っているということは、最後の返済からそれなりの年数が経過しているでしょう。
貸金業者等からの借金は多くの場合「最後に返済した日の翌日から数えて5年」で消滅時効を迎えるので、債権譲渡がされているならば消滅時効を主張できる可能性があります。
しかし、消滅時効というものは、期間の経過で借金が自動的に消滅するものではありません。「時効の援用」という手続を踏まなければならないのです。
もし消滅時効の期間が経過しているにもかかわらず「援用」を行わない場合は、借金が消滅せず返済義務が残ってしまいます。
そして、時効の進行が「更新」する要素がいくつかあり、実際に更新となると、消滅時効の援用ができるまで再び5年待たなければなりません。
債権回収会社は更新の更新を狙って様々な策を講じます。「知らないうちに更新されてしまっていた」「時効の期間が経過していたのに法的措置を取られてしまった」ということを防ぐために、債権回収会社等から連絡があったら、「確認してみます」などとその場を濁し、すぐにでも弁護士や司法書士に相談することが正解です。
債務整理は、借金を合法的に減額または免除する手続です。
債権回収会社に譲渡された借金を含め、ほとんど全て借金が減額・免除の対象になります。
債務整理には様々な方法があるので、どれを行うかは弁護士や司法書士に相談して決めることをおすすめします。
個別のケースに合わせて最適のものを提案してくれます。