借金の支払いを滞納しているとき、債務者の頭を悩ませるものの一つが「取り立て」「督促」などの催促です。この記事では、督…[続きを読む]
債務整理を弁護士に相談・依頼する前にするべき準備とは?
支払いが難しい借金をそのままにしておくと、利息と遅延損害金が積み重なってしまいます。放置すると更に深刻な状況に陥り、差し押さえなどの手続きが取られる可能性もあります。
こうした状況を避けるためには、「債務整理」を検討することが有効です。債務整理によって借金の減額や支払い免除、返済計画の見直しが可能です。
債務整理を行う際には、通常弁護士に相談・依頼することが一般的です。しかし、これまで弁護士と接点がない方も多いかもしれません。
この記事では、「債務整理を弁護士に相談・依頼する前に整えるべき準備」について詳しく解説します。
目次
債務整理を弁護士に相談・依頼する前にするべき準備とは?
先に述べたように、弁護士事務所は「相談無料」という形式を採用しているところが多いです。
しかし、たとえ何度も無料で相談できる事務所であっても、事実上は無制限というわけにはいきません。相談ばかりしていては、実際の債務整理手続きが先に進みません。
事実上は相談時間・回数に限りがあると考えるべきですので、弁護士に相談をする際は、要点を手短に説明できるようにしておくべきです。
また、相談時間を30分以内などに短縮できれば、初回相談30分無料の事務所でも相談がしやすいです。弁護士から有意義な提案やアドバイスをもらえる時間も増えます。
では、弁護士との相談を意義のあるものにするためには、どういった準備をしておけば良いのでしょうか?
各種資料や書類を用意
弁護士に相談をする場合、相談者の状況がわかる資料や書類があると手短に済み、要点も説明しやすくなります。
具体的には以下のようなものを持参すると良いでしょう。
借金の内容がわかるもの
借用書、請求書、督促状などです。
借金をした日付や支払い条件、利息などがわかる書類があれば、それらもまとめて持参しましょう。
借金に関係がありそうなものであれば、とにかく全部集めて持っていくくらいの気持ちで大丈夫です。
家計の状況がわかるもの
通帳のコピーや毎月の家賃、水道光熱費を証明する書類、家計簿などの支出がわかる資料が該当します。
また、給与明細や源泉徴収票、その他収入がわかる資料も持っていきましょう。
弁護士は借金の額だけでなく、相談者の家計の状況も鑑みて、どういった方法で借金を解決するのが最適かを検討します。
多くの情報があれば、弁護士がより正確な見積もりや予測をできます。それに基づいた適切なアドバイスを受けることができれば、相談者にとっても有意義なはずです。
所有する財産のリスト
債務整理をする場合、債務者がどのような財産を持っているかで最適な方法が変わることもあります。
特に不動産や自動車など価値の高い財産がある場合は、慎重な対応が求められることも多いです。
相談前に自分の財産のリストを作っておき、弁護士に見せられる状態にしておきましょう。
前述の不動産や自動車はもちろん、保有している現金の額や有価証券類、加入している保険の情報などもメモに書いておくことをおすすめします。
印鑑と本人確認書類
もしかしたら相談の後、その場で債務整理をお願いすることになるかもしれません。
この時、印鑑と本人確認書類があると契約までスムーズに進みます。印鑑は認印でも大丈夫です。
本人確認書類は、運転免許証やマイナンバーカード、パスポートなど、身分を証明するために普段使っているもので構いません。
書類がない場合はどうする?
書類が足りないのでは?と思って弁護士への相談を後回しにしていると、いつまで経っても借金問題を解決できません。
「とにかく督促を止めたい」「生活がかなり苦しい」という状態であれば、相談と依頼を優先して、借金の状況や財産については相談時に口頭で説明することもできます。
各種資料を用意してから相談に臨んだ方が確実かつ安心ですが、準備に手間取って時機を逃すくらいであれば、相談を優先した方がおすすめです。
債務整理を弁護士に相談・依頼するメリット
ほとんどの人は弁護士に依頼して債務整理を代行してもらっています。
なぜ借金で困っている人が、お金をかけてまで弁護士に相談し、依頼をするのでしょうか?
それには以下の理由があります。
督促がストップする
弁護士に依頼をすると、弁護士がすぐに依頼人の債権者へ「受任通知」という書類を送ってくれます。
これを受け取った債権者は、それ以降弁護士を挟まなければ債務者へ連絡できないことになっています。
そのため債務者本人への督促が止まりますし、当面は支払いをする必要もなくなります。
弁護士に依頼するだけで、一旦は落ち着いた生活を取り戻せるのです。
最適な債務整理を教えてくれる
債務整理には様々な種類があります。
最適なものを選ばなければ、思ったように借金を解決できないかもしれません。
場合によっては「債務整理をしたのに生活が楽にならない」という事態に陥ってしまいます。
弁護士に相談すれば、弁護士が最適な債務整理を考えてくれます。債務者の方にとって最も不利益が少なく、かつ確実に借金問題を解決できる方法を選ぶことができます。
迅速かつ失敗なく手続きを進めてくれる
債務整理の中には、債権者との交渉が必要なものもあります(任意整理)。
この場合、債務者個人で交渉を申し込んでも話し合いに応じてくれない債権者がいますし、話し合いで不利になることもあります。
しかし弁護士が間に入れば、多くのケースで交渉に入ることができます。
さらには、専門家として交渉を有利に進めることも可能です。
裁判所で手続きが必要なタイプの債務整理(個人再生・自己破産)の場合でも安心です。弁護士が書類の作成から各種手続きまでサポートをしてくれます。
裁判所から書類の不備などを指摘されて修正する手間と時間がかからないため、早く、確実に借金を解決できます。
他にも、法律に詳しくない人が自力で債務整理をする場合、様々なリスクに晒されます。
どのようなリスクがあるのかは、以下の記事をご参照ください。
【相談料無料の弁護士事務所も多い】
弁護士事務所の多くは、初回の相談料を30〜60分程度まで無料にしています。しかし、中には借金問題について何度でも相談料を無料にするサービスを行っている事務所もあります。
そういった事務所を利用すれば、相談料を節約して弁護士に相談することができます。自分に合った弁護士を複数の中から検討できるだけでなく、初期費用を抑えて債務整理をすることもできるでしょう。
よくある質問
借金問題の無料相談で準備するものは?
借用書、請求書、督促状、通帳のコピーや毎月の家賃、水道光熱費を証明する書類、家計簿、自分の財産のリストなどがあると、弁護士もより詳細に相談にのり易いと考えられます。もちろん、書類がない場合でも、時間が経つと借金額が膨らみますので、早めにまずは気軽に相談することをお勧めします。
借金問題を弁護士に依頼するメリットは?
弁護士に依頼をすると、弁護士がすぐに依頼人の債権者へ「受任通知」という書類を送ってくれます。これを受け取った債権者は、それ以降弁護士を挟まなければ債務者へ連絡できないことになっています。そのため債務者本人への督促が止まりますし、当面は支払いをする必要もなくなります。
借金問題に強い弁護士の選び方のポイントは?
まずは、無料相談を受け付けているか?解決実績が豊富か?費用体系が明確でわかりやすいか?この3点が選ぶポイントで重要になります。そのあとは、相性が必要になりますので、信頼をもって任せられるか?は実際に先生にあって、自分の目で判断しましょう。
まずは弁護士に相談のご予約を
「資料を揃えてから弁護士に連絡して予約を取ろう」と考えていると、日常の用事に追われてしまい、結局弁護士に連絡できないままということも多いです。
弁護士と相談するための予約を取ってから、相談日までに書類を集めておくという流れでも問題ありません。
むしろ弁護士に連絡すると、予約時に必要書類についての情報をもらえることが多いです。それを聞いてから必要書類を揃え始めるのもいいでしょう。
本記事で挙げた全ての資料が相談時に必要というわけでもありませんし、資料がないと相談ができないわけでもありません。資料があった方が効率的ですが、そうでなくても相談は可能です。
「巧遅は拙速にしかず」という言葉もあります。早めの相談が借金問題解決の鍵です。
まずは、弁護士へ気軽に相談してみましょう。