20代で借金1000万円!ヤバい借金は債務整理での返済が可能
令和2年に金融広報中央委員会が行った家計の金融行動に関する世論調査[単身世帯調査](※)によると、20代で消費者金融やローンなどの借金を持っている方の割合は16.3%です。
(これには、クレジットカードの翌月払い・分割払いなどは含まれていないと考えられます。)
20代でも10人に1人以上の割合で借金をしていますので、借金を抱えているというだけで後ろめたくなる必要はありません。
しかし、その借金の金額が1000万円にまで膨らんでいるならば、自力の返済は難しい可能性が高いです。
早いうちに「債務整理」を検討し、借金を整理することを考えましょう。
この記事では、20代での借金1000万円について、借金問題を返済する方法を考えていきます。
目次
20代での借金はヤバい?
冒頭の通り、日本では20代でも10人に1人以上の割合で借金をしています。クレジットカードの支払いもシステム的には借金と同じですので、これを含めれば20代で働いているほとんどの方が「どこかからお金を借りている」という状況でしょう。
よって、借金をしているからといって、それだけで「ヤバい」と思う必要はなく、これは20代でも同じです。
しかし、その金額が年収に比べて驚異するほど多額であるならば、一度危機感を持って借金の整理を考えた方が良いかもしれません。
20代で1000万円の借金はヤバいの?
結論を言えば、20代などの年代を問わず1000万円の借金は「ヤバい」と言えるケースがほとんどでしょう。
もちろん、年収などにより判断基準は異なりますが、1000万円は通常高額な借金と言え、十分な収入がなければ自力完済が難しいケースがほとんどです。
20代の借金の平均額は258万円
まず、金融広報中央委員会の調査によると、20代の借金の金額は50万円未満が36.2%と最も多く、借金額が増えるほど割合は少なくなっていきます。つまり、20代は少額の借り入れをしているケースが圧倒的です。
しかし、中には高級車などを購入するために1000万円以上のローンを組んで借金をしている方もいます。
少し前のデータですが、金融広報中央委員会の2018年の調査によると、20歳代の単身世帯の借入額は平均258万円、中央値100万円です(中央値=借入額を少ない順から並べて中位に位置する人の借入額)。
高級車や住宅ローンを組むと1,000万円以上の借金を抱えることになりますので、平均値はかなり高くなります。
しかし、20代でこのような高額のローンを組むケースは多くはありませんので、20代が抱える借金額の多くは数十万円~200万円の間と考えて良いでしょう。
これだけでも、20代で1000万円の借金を抱えることがどれだけレアケースなのかをお分かりいただけると思います。
借金がヤバいの判断基準は年収の1/3
とはいえ、1000万円の借金でも自力返済できる可能性がある方はいらっしゃいます。
その判断基準として分かりやすいのは、年収が借金の3倍あること(=借金が年収の1/3以下であること)です。
つまり、1000万円の借金ならば、年収が3000万円以上(月収に直すと250万円以上)ということになります。
これは、貸金業法に定められた「裁量規制」から導き出される基準です。
裁量規制は、債務者がお金を借りすぎて多重債務状態に陥らないよう、貸金業者に対して「年収の1/3以上は貸してはならない」と定めたものです。日本貸金業協会でも「年収の3倍以上の借入は危険だ」と判断しているのです。
しかし、裁量規制は貸金業者ではない銀行には適用されませんので、現実的には銀行のカードローンなどを組むことで年収の3倍以上の借金を作ることができ、結果として1000万円以上の借金を抱えてしまうケースが発生するのです。
20代での借金の主な内容は生活費
ここで、20代前半の借入の目的について見てみます。
弁護士法人・響の2022年11月の調査により、「生活費」が 44.2%と最も高く、次いで、「買い物」「遊交・交際・趣味」が共に20%代であることが公開されています。他方、「ギャンブル」による借金は最も低く、2.4%でした。
現在の日本は低・中所得者が急増していると言われており、20代の手取り額の男女平均は19~22万円ほどと言われています。
このような薄給で、特に一人暮らしをするとなると、生活費が足りなくなることも容易に想像できます。だからこそ、20代の借金の内容は「生活費」が半数近くに上っているのでしょう。
また、社会人となり給料を得て、更にクレジットカードを使えるようになるとついショッピングをしたり、仕事上の付き合いで外食が増えたりするという方も多いです。これにより、「買い物」「遊交・交際・趣味」が借金理由の上位に食い込んでいます。
一方、これは少々意外ですが、ギャンブルを理由とした借金の数は全体的に少ないことが分かります。
※全国2,500世帯(20歳以上70歳未満で、単身で世帯を構成する者)を対象にしたインターネットモニター調査
20代の借金1000万円を返済する方法
インターネットでは、実際に20代で1000万円の借金をした方の体験談が公開されています。
この方は、自分自身の感覚を掴むため、そしてロマンチックな人生したいからという理由で借金をし、飲み代、交通費(グリーン車通勤・タクシー通勤)、旅行、夜遊び、趣味、引っ越し・家賃などに1000万円を使いました。
当然、先述した裁量規制があったため、借入の多くは銀行系のカードローンだったようです。
20代で1000万円の借金を普通の収入だけで自力返済するのは現実的ではありません。単に1000万円ぴったり返せば良いわけではなく、長期の分割返済には高額な利息もついてきます。
こちらの体験談を書いている方も、最終的には債務整理で1000万円を解決しています。
借金の主な返済方法・債務整理とは?
債務整理とは、借金(債務)の返済が困難な状態にある際に、債権者との交渉や裁判所手続きを通してこれを整理し、返済を可能な範囲内に調整する合法的な手続きです。
個人ができる債務整理には、主に以下の3つの方法があります。
- 任意整理
債務者が債権者と直接交渉し、借金の将来利息や遅延損害金を一部減額する方法です。法的手続きではなく双方の合意によって行われますので柔軟な整理が可能ですが、元金のカットは原則できません。 - 個人再生
法的手続きを経て債務を元本から大幅に減額し、残った債務について一定期間内(原則3年)に分割返済する方法です。住宅ローンを払い続ければマイホームを守ることができるのが特徴です。 - 自己破産
債務者がもはや支払不能の状態にある場合に、裁判所の許可を得て債務を全て免除してもらう方法です。代わりに、不動産や高価な車など、一定以上の財産は処分して債権者に配当しなければなりません。
1000万円の借金ならば、利息のカットだけでは完済が難しいほど多額の借金であるため、個人再生や自己破産をすることが有効であるケースが多いです。
しかし、上記で紹介した借金1000万円の経験者は「借金を1000万円して得てきた経験を自分のモノにしておくためにも、借金の元本は自力で返したい」という思いがあり、任意整理を選択したということでした(結果、毎月13万円近い返済を5年間続けています)。
債務整理を行う際の注意点
債務整理は、借金の負担を軽減し、経済的再生を図るために有効な手段です。しかし、任意整理・個人再生・自己破産というそれぞれの方法にはメリットとデメリットがありますので、自身の状況に応じて適切な方法を選択することが重要です。
債務整理の手続きは複雑なものですので、弁護士や司法書士など専門家の助言が必須と言えます。20代の方で1000万円などの多額の借金にお悩みで、債務整理を検討しているならば、一度専門家にご相談ください。
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