強制執行とは?差し押さえまでの流れと生活への影響
借金滞納による強制執行(差し押さえ)の具体例・生活への影響と、強制執行までの流れ、対処法を解説していきます。法律の専…[続きを読む]
プロミスなどの消費者金融からお金を借り入れ、これを返済できないまま滞納を続けると、貸主(プロミスなど)が一方的に契約を解除し、残っている借入金の返済を一括で要求することがあります。
このような「強制解約」「一括請求」をされてから慌てて弁護士や司法書士に借金の相談をする方は非常に多いのですが、実は、一度強制解約をされてしまうと、その消費者金融からは将来的に永続して融資を受けることができなくなると考えるべきです。
よって、借金問題はなるべく早く弁護士や司法書士に相談し解決することが望ましいです。
この記事では、プロミスの借金を返せずに滞納していて、強制解約された(されそう)な方に向け、正しい対処方法を解説していきます。
目次
当然ですが、プロミスは理由なく強制解約することはありません。強制解約を行う場合、それを行う理由や根拠が明確にあるはずです。
プロミスから強制解約をする旨の連絡があったならば、以下のような理由が考えられるでしょう。
借金の滞納・延滞があるならば、プロミスは最初利用停止の処置を取るでしょう。それでも滞納が続くようならば、最終手段として強制解約・一括請求→法的措置と移行していきます。
プロミスの借金を2ヶ月以上払わずにいると強制解約される可能性があると先述しましたが、返済遅れが発生すると具体的にどのような流れで処置が進んでいくのでしょうか?
プロミスを延滞した後の流れは、大まかに言うと以下の通りです。
(詳細は契約のタイミングや滞納額などにより異なる可能性があります。)
最初は「支払いが確認できませんが、どうしましたか?」「いつ支払いができそうですか?」といった確認の連絡に留まっていた督促は、日を追うごとに頻繁なものになっていきます。
また、遅延損害金(延滞金)も、滞納期間が増えるごとに金額が大きくなっていき、ますます完済が難しくなってしまうでしょう。
滞納から2ヶ月ほど経過すれば契約を強制解約され、その事実が「ブラックリスト」に登録されることになります。ブラックリストとは俗称ですが、借金の返済遅延が信用情報機関に登録され、今後の新たな借入やクレジットカードの発行が難しくなる状態です。
信用情報機関(CIC、JICCなど)は、加盟している消費者金融の顧客の信用情報を一定期間(完済から5年ほど)保有し、他の金融機関が新たな取引を検討する際の参考情報として提供します。
返済が遅れた、債務整理を行ったなどのネガティブな情報が信用情報機関に記録されると、審査時にこれが参照され、新たな融資やクレジットカードの発行が難しくなることがあります。
さらに、強制解約やブラックリストへの掲載があっても借金の放置を続けると、最終的には法的措置(支払督促・訴訟)を取られ、強制執行により財産の差し押さえにまで発展してしまうでしょう。
強制執行されると、給料や預金などの債務者の財産が差し押さえられ、債権者への弁済に充てられてしまいます。
「強制解約をされてもこれまでと変わらないだろう」と思うのは危険です。
プロミスの強制解約は以下のようなリスクがあります。
強制解約で契約を解除されると、同時に残金(利息・遅延損害金を含む)の一括払いを請求されます。
消費者金融などからの借入は、契約において「期限(返済期日)までは返済をしなくて良い」ということになっています。
例えば、毎月25日が支払日ならば、その日までは返済をせずとも督促・取り立てを受けることはありません。
このような債務者側の利益を「期限の利益」と言います。
しかし、返済期日を過ぎれば債務者の期限の利益は喪失し、債権者は債務者に借金の全額返済を求められます。
プロミスなどの消費者金融は任意の支払いを推奨しているため、返済日を1日過ぎただけで一括請求をしてくることは通常ありません。
しかし、強制解約されたなら、もはや期限の利益を継続させる理由もありませんので、通常は一括請求を行うと考えられます(一括請求が強制解約の前後でずれることもあります)。
先述の通り、プロミスを含める貸金業者は、「強制解約をした」「借金を○ヶ月滞納した」などという情報を信用情報機関に提供します。
信用情報機関にお金の借入に関するネガティブな情報が記録されることを、俗に「ブラックリストに掲載される」などと言います。
お金に関するマイナスの情報が記録されていると、新たに借入をしたり、ローンを組んだり、クレジットカードを申し込んだりした時に審査で不利になることがあります。
つまり、プロミスを滞納して強制解約されると、将来的に別の消費者金融や銀行から借り入れることはもちろん、新規でクレジットカードを作成する際にも審査に落ちてしまい、生活が非常に不便になるでしょう。
ブラックリストについては時間経過を待つしかなく、自力で消す方法はありません。
借金滞納による掲載ならば、完済から5年ほどで削除されます。
強制解約になった場合、その会社は個別でその情報を残しておくことがほとんどです。つまり、プロミスで支払いを滞納し強制解約されたならば、その滞納情報が、その社内に半永久的に保存されるのです。これを「社内ブラック」と言います。
信用情報機関の事故情報(ブラックリスト)は削除されても、社内ブラックの情報が残っていればその会社の審査には通らない可能性が高いです。
以降どこかからお金を借りたいと考えるならば、プロミスやプロミスの系列の会社は避けなければなりません。
強制解約や一括請求を報せる督促状(催告書)には、「このままでは法的措置をとることになります」という文言もあることがほとんどです。ここまで来ると、法的手段に進むまで時間の猶予はないと考えるべきでしょう。
法的措置(支払督促・訴状)が進行しても何も対策をしないでいると、プロミスに財産・資産を差し押さえられ、強制的に債権を回収されてしまいます。
給与差し押さえでは、債権者が債務者の給与から強制的に一定額を徴収し、債務の弁済に充てます。労働者が雇い主から給与を受け取る権利を差し押さえるのです。
毎月の給与だけでなく、ボーナスや退職金も差し押さえの対象になります。
差し押さえられるのは一定額だけ(原則として、税金等を控除後の給与の4分の1)なので、全ての収入源が絶たれてしまうわけではありません。
しかし、借金が完済できるまで差し押さえは続きますし、借金滞納・差し押さえの事実は会社にバレてしまいます。
預貯金の差し押さえでは、通帳に「サシオサエ」と記載され、残高が0円になることもあります。
「預金」は銀行へお金を預けている状態であり、預金者は「銀行から現金を払い戻してもらう権利」を持っています。この権利を差し押さえることで、債権者は債務者の代わりに払い戻しを受ける権利を得られるというわけです。
上記のようなリスクを回避するためにも、強制解約をされそうという場合は、一日でも早くプロミスに連絡を入れましょう。
滞納してしまい気まずいというのはもっともですが、強制解約を回避するにはプロミスコール(0120-24-0365)に電話をするのが有効です。
ずっと無断で延滞するよりも、「今月は厳しいが、待ってもらえれば支払えそう」「分割払いをさせてほしい」といったことをプロミスに相談すれば心象は良くなりますし、現実的な支払い予定を説明すれば返済を待ってくれるケースが多いです。
これにより、滞納への督促・取り立ても止まるでしょう。
とはいえ、これは一時的な経済難に悩む場合のみ有効な対処法で、多重債務に苦しんでいたり、現状のままでは到底完済が難しかったりする場合には、プロミスではなく次で説明する弁護士・司法書士に相談するべきといえます。
また、最後の返済が5年以上前で時効の可能性があったりするならば、弁護士や司法書士などの専門家に相談することをお勧めします。
強制解約にまでことが進んでしまっているならば、もはやプロミスに相談して借金の分割払いや支払い猶予を認めてもらうのは難しいと言えます。
しかし、専門家が介入をすることで、債務整理による借金の減免を認めてもらえ、完済を目指す目処が立つことがほとんどです。
債務整理とは、借金を合法的に減らすための手続きです。
裁判所が介入するか、あるいは債権者と債務者が交渉して和解をすることで借金を減額し、多重債務者を救済する目的で行われます。
個人ができる債務整理の方法は以下の3つです。それぞれの手続きにはメリットとデメリットがあり、どの手続きを利用すべきかについては債務者の状況によって異なります。
プロミスの借金の債務整理については、法律のプロである弁護士・司法書士に依頼をしましょう。
弁護士・司法書士は上記のような債務整理を専門に取り扱っているケースもあり、借金返済の問題に関する法的な手続きや正しい対応に関する知識が豊富です。借金問題に迅速に対応してくれるだけでなく、書面上の不備もなくスムーズに解決へ導いてくれるでしょう。